12日、障害物がある道路でグループのメンバーを率いて歩く学生の昂子喩(こう・しゆ)さん。(上海=新華社記者/方喆)
【新華社上海8月20日】中国の上海有人公益基金会と声波身体障害者社会サービスセンターが上海市で開催した第3期金盲杖・視覚障害大学生予科クラスがこのほど、1週間の日程を終え、陳慧嫻(ちん・けいかん)さんら視覚障害のある学生20人が、修了証書を手にした。
同クラスは、大学入学を控えた視覚障害のある学生を対象とした公益トレーニングキャンプで、一人での移動やパソコン研修、対人交流などのカリキュラムを通じ、大学入試を終えたばかりの学生が自立した大学生活を始める基礎を築くことを目的としている。
参加した学生は、基本的なオフィスソフトの操作を学ぶほか、一人での移動を訓練しながら、スマートフォンのナビゲーション機能や路線バスアプリ、電子決済などの使い方を学ぶことができる。
金盲杖視覚障害トレーニングを立ち上げた楊青風(よう・せいふう)さんは、視覚障害者にとって、一人で移動する能力は生活の利便性を高めるだけでなく、自立した考えの起点にもなると指摘。「生活や仕事の任務を一人で完了させ、自分の世界を理解して初めて、他人に頼らない、独立した人格と価値観を持つことになる」と語った。(記者/何曦悦)