21日、湖底コアの採取作業を行うエンジニア。(ラサ=新華社記者/田金文)
【新華社ラサ7月24日】中国の科学研究チームは21日午後3時、水上掘削作業用プラットフォームを利用して、チベット自治区ナムツォ(納木錯)湖中心部の水深95メートル地点で長さ100・63メートルの湖底コアの採取に成功した。全体のコア採取率は98%に達している。中国がチベット高原の標高が高く水深の深い大型湖で、100メートルを超える湖底コアを採取したのは今回が初めてで、深い湖沼におけるサンプル採取の進展を成し遂げた。
湖底コアは湖沼の堆積物で、気体もしくは水中から自然に湖底に沈んで蓄積した物質のことを指す。その物理的、化学的、生物的指標は、当時の堆積環境や気候条件を反映している。
今回の湖底コアの採取は、中国の科学者とエンジニアが独自設計したサンプル採取用プラットフォームや掘削システムなどを利用しており、中国の湖沼掘削技術の発展にとって重要な意義がある。専門家は、採取した湖底コアサンプルにより過去15万年にわたる青海チベット高原中部の気候環境の変遷が分析できると見ている。(記者/田金文)