5日、保護されたハシボソハゲワシ。(昆明=新華社配信)
【新華社昆明7月10日】中国雲南省普洱市の景谷ダイ族イ族自治県公安局森林警察大隊がこのほど、大きな鳥を1羽保護した。鳥類専門家による鑑定の結果、この鳥が絶滅危惧種のハシボソハゲワシであることが明らかになった。ハシボソハゲワシの発見は同省で初めて。
同自治県景谷鎮派出所の警官が4日午後4時ごろ、地元の村人が響水ダム付近で発見した種類不明の比較的大きな鳥を連れ帰った。鳥に明らかな外傷はなかったものの、非常に衰弱していたため、救護のために連れ帰ったという。状態は徐々に好転して健康状態を回復しており、現在は一時的に同森林警察大隊が保護している。
中国科学院昆明動物研究所のこれまでの鑑定で、この鳥は個体数が世界で1千羽から2499羽の間だと推定されるハシボソハゲワシだと確認されている。
専門家によると、ハシボソハゲワシは主にバングラデシュやカンボジア、インドなどに分布しており、これまで中国ではチベット自治区東南部でのみ確認されていた。同研究所の鳥類課題グループは、今回発見されたハシボソハゲワシに衛星測位システムによる追跡装置を取り付け、今後の活動状況を追跡し、さらなる保護と科学研究事業の展開に役立てる計画だという。(記者/趙珮然)