【新華社広州11月19日】中国のクルーズ船市場は高度成長から質の高い発展への戦略調整期を迎えており、広州、深圳に代表される華南市場は、海外のクルーズ船会社から熱い視線を集めている。
クルーズ船経済は中国で「交通+観光」新業態を体現したものの一つとされる。中国交通運輸協会クルーズ船・ヨット分会の統計によると、今や33隻のクルーズ船が中国大陸の港を母港に運航しており、クルーズ船のふ頭が完成または建設計画中の都市は20都市に上る。クルーズ船サービスを提供する旅行会社は800社余りに増え、関連課程を設けている大学は130校を数える。
中国のクルーズ船市場は2006~16年の「黄金の十年」を経験し、市場の伸び率は年平均40%超となったが、2017年から減速に転じた。
中国交通運輸協会クルーズ船・ヨット分会の鄭煒航(てい・いこう)秘書長は、データによると中国のクルーズ船市場は、高度成長から質の高い発展への戦略調整期を迎えていると述べ、2018年は沿岸部のクルーズ港13カ所はクルーズ船受入隻数が前年同期比17・95%減の969隻、クルーズ旅行者受け入れ人数は0・98%減の延べ490万6千人だった。
華東、華北地区の一部港におけるクルーズ旅行者受け入れ人数がマイナス成長となったものの、広州、深圳、アモイ、海口など華南の港は急成長を維持。うち広州港国際クルーズ船母港は2018年の受け入れ人数の伸びが20%増で、深圳招商蛇口クルーズ港は90%増を突破した。
広州南沙クルーズ船母港が17日、開港した。広州の国際クルーズ船業務は2016年1月の開始から、出入境クルーズ船を計320隻運航し、121万700人を受け入れ、業務規模では3年連続で国内3位を維持し、クルーズ船発展の第一陣となった。
業界全体が苦戦する中、海外のクルーズ船会社は中国市場に再度参入した。2019年、エクスプローラー・ドリーム、コスタ・ベネチア、ロイヤル・カリビアンのスペクトラム・オブ・ザ・シーズが続々と中国に就航した。
MSCクルーズ中国の黄瑞玲(こう・すいれい)グレーターチャイナ総裁は「粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)のレジャーベイエリア建設は華南のクルーズ船市場と産業チェーンの発展に大きなチャンスをもたらしている。華南は天然の気候と地理的優位性があり、航路と目的地は非常に多様で、クルーズ経済は新たな成長を迎えるだろう」と語った。
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