【新華社香港11月17日】中国香港の経済が急激に失速している。第3四半期(7~9月)の域内総生産(GDP)成長率は前年同期比でマイナス2・9%だった。外部要因による影響は確かにあったものの、エスカレートが続く違法な暴力行為という内部要因が経済に与えた打撃は計り知れない。暴力の渦が香港をテクニカルな景気後退(リセッション)に追い込み、2019年通期のマイナス成長は避けられない見通しとなった。
香港特別行政区政府の陳茂波(ポール・チャン)財政司司長は、社会各界が力を合わせて暴力を食い止め、一日も早く社会秩序を回復させ、経済活動を正常化させなければならないと語った。
特区政府経済顧問弁公室(OGE)は15日、19年通期の経済成長率予想をマイナス1・3%に下方修正した。香港経済のマイナス成長は10年ぶり。下方修正は今年2度目となる。
金融機関もマイナス成長に下方修正し始めている。モルガン・スタンレーはマイナス0・8%、スタンダードチャータード銀行はマイナス1・5%になるとの見通しを示している。
香港特区政府の発表によると、暴力事件が繰り返されることで国際社会の香港投資に対する信頼感が大きく損なわれ、株式市場と不動産市場がともに調整局面に入った。幸いなことに、国際社会は社会の治安と秩序が回復すれば、香港は強い競争力を取り戻すとの認識を示している。
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