25日、会場で記念撮影をする中野由哲氏(前列左から3人目)と講習会の参加者たち。(北京=新華社記者/梁晨)
【新華社北京8月27日】中国北京市で25日、さまざまな武術に共通して存在する心身の運用を学ぶ「古伝体術心水会(心水会)」の講習会が行われ、中日両国の武術愛好者が同会の代表、中野由哲氏の指導の下、空手や形意拳、八卦掌といった中日武術の型稽古に励んだ。
講習会では中野氏が呼吸のコツ、「内面の力」の出し方、手・骨盤の回し方などを実際にやって見せながら、中国と日本の武術の型について説明。参加者に「各種武術に存在する体を動かすシステムには、共通点がある」「稽古の際には、体を動かす意味を自分で考えながら、型を意識する」と語っていた。
武術を本格的に学んで1年半になる中国人参加者の張林(ちょう・りん)さんは、「最初はとにかく体を強くすることに専念し、それから少しずつ『内面の力』を意識し始めた。力で相手に勝つのではなく、包容力によって相手を受け入れることが大切だ」と稽古の感想を語った。
中野氏は2017年から中国を定期的に訪れ、中日武術の交流活動を続けてきた。講習会は今回で5回目。武道経験の有無にかかわらず、武術の技法を身に付け、切磋琢磨するよう参加者を促している。(記者/葛培媛、梁晨)