南陽市の知府衙門博物館で見つかった新朝の造幣廠遺跡の発掘現場。(1月15日撮影)(鄭州=新華社記者/李文哲)
【新華社鄭州2月4日】中国河南省南陽市の知府衙門(ちふがもん)博物館でこのほど、前漢を滅ぼし自ら皇帝となった王莽(おう・もう)の新王朝時代(紀元8~24年)に作られた大型造幣廠跡が、博物館の敷地から発見された。2千年以上前の新王朝の経済上の謎を解く鍵が見つかった。
中国社会科学院考古研究所の白雲翔(はく・うんしょう)研究員は「ここでは銅銭の鋳型のほか、「大泉五十」「小泉直一」の文字が入った2種類の貨幣も鋳造していた。考古学上の重要な発見であり、秦漢時代の貨幣鋳造業や新王朝の社会経済制度を知る上で貴重な史料となる」と語った。
初期的な探査では、同遺跡の面積は10万平方メートルを超えるとされる。これまでに発掘した75平方メートルは、氷山の一角に過ぎない。(記者/李文哲)