【新華社東京１２月２９日】日本のみずほ銀行の執行役員で瑞穂銀行（中国）有限公司の総代表を務める岡豊樹氏は２７日、東京で新華社の取材に応じ「中国ビジネスに関わり２５年になるが、知的財産保護に関する中国の取り組みはここ数年で格段に進展した」と述べた。
中国は今年、改革開放の開始から４０年を迎えたが、みずほ銀行は１９７９年（合併前を含む）から中国の金融人材の育成、北京や上海のインフラ整備にヒトやモノを提供することで中国の経済成長に深く関わってきた。岡氏自身も１９９３年から２５年間、一貫して中国ビジネスに携わっている。
岡氏は２０１９年の中国経済について、調整力の強い財政政策と機動力のある金融政策で来年も６％台前半の成長を維持するとの見方を示し、「一帯一路」建設を中心とした中国企業の海外進出や中国国内の消費の高まりは、日本企業にとって良い機会になると述べた。中でも、小売流通や少子高齢化対策における医療・介護、環境対策で脱化石燃料が進むエネルギーの分野は日本企業にとって大きなチャンスになるという。
一部で懸念されている中国の知的財産権保護については「取り組みはここ数年で格段に進んでいる」と評価。日本企業は自国の最新製品や最先端の技術を持ち込まない限り、中国では勝負ができなくなる時代に入っており、中国もそれを前提に知的財産権保護を一層強化するはずだと語った。
中国の全国人民代表大会（全人代）常務委員会で現在審議されている外商投資法草案については、外国企業を国内企業と同等に扱う「内国民待遇」を進めていくことは非常に意義があると指摘。海外金融機関の中国金融市場でのシェアは現在まだ３％台であり、市場がさらに開放されれば銀行や保険、信託、証券などの分野のネットワークが充実し、さらに積極的なビジネスを展開できるとの見方を示した。（徐学林）
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