陜西省宜川県の虫坪塬遺跡で発掘された陶器。
現代は結婚の意味で用いられる熟語「秦晋之好」は、春秋時代(紀元前770~前476年)の秦国と晋国との間の政治同盟から生まれた。秦晋両国の勢力範囲は2500年以上前はどうだったのか。考古作業員らが中国陜西省宜川県で発掘した春秋時代の遺跡は、この研究に新たな手がかりを提供した。
陜西省考古研究院と宜川県博物館は、同県の丹州鎮虫坪塬村にある虫坪塬遺跡の調査と発掘を行った。調査によると、同遺跡は居住地と墓地からなり、南北の長さは約700メートル、東西の幅は最大で約250メートル、面積は約10万平方メートルに達するという。
地理的位置については、宜川は黄河の西岸に位置し、東は晋文化の中心地域に面しており、西は秦と境を接していたという。同遺跡の発見と発掘は、春秋時代の晋国の勢力範囲や、秦晋両国間の政治勢力の興亡、北方民族の活動地域の南境区分に新たな根拠を提供した。(西安=新華社配信/陜西省考古研究院提供)