澠池上河曙猿化石遺跡記念碑建立式典が19日、河南省澠池県南村郷任村村上河組で行われた。中国科学院古脊椎動物・古人類研究所と三門峡市などの責任者が、除幕を行った。4500万年前に人類の祖先が生まれた場所が、河南省澠池県であることが分かった。これは「人類の起源はアフリカ」という説を揺るがした。
澠池、垣曲盆地は中国で初めて古第三紀の地層と始新世哺乳動物群が見つかった場所だ。スウェーデンの地質学者が1916年6月に、これを発見した。国内外の科学者は1985−94年にかけて、澠池県南村郷任村村上河組で世界最古の、今から約4500年前の高等霊長類の特徴を持つ曙猿化石(澠池上河曙猿)と、始新世後期の任村上河動物群を発見した。
曙猿化石が発見される前、世界最古(約3500万年前)の高等霊長類の化石が、北アフリカのファイユームで見つかっていた。古人類学界では、人類の起源はアフリカにあると考えられていた。澠池上河曙猿化石遺跡の発見はこの説を揺るがし、類人猿が誕生した時期を1000万年以上遡らせた。同盆地は世界最古の人類の祖先が発見された場所となった。
全国で曙猿(エオシミアス)が見つかっているのは、江蘇省、雲南省、内蒙古、河南省、山西省の5カ所のみ。中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の倪喜軍博士は「国内外の科学者が澠池県南村郷任村村上河組で発見した高等霊長類の化石は、中国で初めての発見だった。そのため澠池上河曙猿化石遺跡はすでに、中新世・始新世後期の最も代表的な化石発見エリアとなっており、世界が認める人類の祖先の発祥地とされている」と述べた。
(チャイナネット)
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