新華網北京4月1日 日本の定年退職した元教員の岩松要輔氏は31日、侵華日軍南京大屠殺遭難同胞紀念館に14セットの南京大虐殺史関係資料を寄贈した。内容は南京防衛戦の関係作戦計画、外国籍教会関係者の通行証などの原始文書が含まれる。専門家の考証を経て、これらの資料は南京大虐殺及び南京防衛戦の歴史にとって重要な史料価値を持つことがわかった。
寄贈者の岩松要輔氏は日本の佐賀県立小城市高等学校の校長を定年退職した。1997年当時、高校教員だった岩松氏は、日本全国教育委員会訪中団のメンバーとして南京を訪れ、侵華日軍南京大屠殺遭難同胞紀念館を見学し、強い衝撃を受けた。帰国後は、歴史の真相を伝える活動に取り組んできた。2007年、岩松氏は佐賀県唐津市のある書店で、唐生智南京衛戍司令官が署名した作戦命令などの文献資料を偶然、発見し、現在まで大切に保管してきた。
今回、寄贈された資料は計14セットで、内容は総隊教導作戦計画、号令、防御工事説明、外国籍教会関係者に発行された通行証など16点の原始文書が含まれる。このうち、唐生智南京衛戍司令官が署名した作戦命令は特に貴重とされる。記者は1937年12月11日24時に署名された指令に、唐生智司令官が第八十三軍及び第八十八師、第八十七師、第七十四軍が光華門などの区域の陣地を「固守」するように命じ、「命令がない限り放棄することを禁じ、違反者は連座の刑罰に問われる」という厳格な命令を発したことを確認した。しかし、このわずか1日後、即ち12月12日に唐生智司令官は蒋介石の命令に従い、防衛軍に撤退令を通達した。防衛軍の各部は撤退によって秩序を失い、多数の軍人が城内に留まり、旧日本軍に大量虐殺され、重大な損失を被った。13日、南京は攻略され、旧日本軍は非人道的な南京大虐殺を開始した。
南京大虐殺史の多数の専門家による比較と考証を経て、この文化財は確かに原始文書で、重要な史料価値があることが判明した。岩松要輔氏は「史料の返還が日中両国の友好に有益になることを希望する。この願いを実現できれば、大変嬉しく感じる。」と語った。
(新華社より)
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