新華網北京9月8日（褚楊、李兵峰、馬芸）俄界会議後、毛沢東氏は紅一方面軍の第１、３軍及び軍事委員会縦隊を改編した陝甘支隊を引率し、中国共産党中央委員会の北上方針を継続的に執行し、陝甘地区に進軍した。１９３５年９月１６日、腊子口付近に到着した。
「人が腊子口を通過すれば、虎の穴を通過するようなものだ。」腊子口の由来はチベット語で、「絶景の険しい山道峡谷」を意味する。甘粛省甘南州迭部県東北部の岷山の麓に位置し、川北西から甘南に向かう要害の地で、険しい地形と称された。対峙する二つの山は刀と斧で切られたようなに険しく、谷底の幅はわずか３０メートル余りで、水が深く急流の腊子河が大半を占めている。
紅軍の北上を阻止するため、国民党軍は腊子口に沿って、康多一線に数本の防御線を築き、特に腊子口に重点を置いた。 聶栄臻元師は「腊子口に進撃できなければ、我が軍は南に回ると帰路が困難で、また北に回ることもできず、軍事上にしても、政治上にしても、進退きわまる状況に立たされた。」と当時を振り返った。
１６日夕方、戦闘が繰り広げられた。４連の指揮官と兵士が軽重機銃の援護を受けて、猛烈な進攻を開始した。紅軍が連続して展開した数回の突撃はいずれも失敗に終わった。
９月１７日、朝靄が大山を包む頃、紅４団は険しい腊子口をついに占領し、同日に数十里を追跡し、大草滩一帯（即ち、現在の三草滩）を占領した。食糧１０万キロ以上と塩１千キロを獲得した。これは草地を出たばかりの紅軍にとって、値を つけることができないほど貴重な宝だった。当地で回族、漢族の群衆が紅軍を熱烈に歓迎したことが、さらに部隊を大いに鼓舞した。
腊子口の一戦は、紅一方面軍が長征途中の険しい難所での闘いで勝利し、劣悪な自然条件を利用して紅軍を「餓死」させ、閉じ込めることを企んだ国民党の陰謀を打ち破ったことを象徴している。腊子口を占拠すると、全軍の兵士の動きが潤滑になり、紅軍は継続して北上の征途へと足を踏み出した。
（新華社より）
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