新華網北京6月6日(記者/馬玉潔 邰背平)カーター米国防長官は4日、シンガポールでIISSアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出席した際、中国の南中国海での行為は「自らを孤立させる万里の長城」を築くものだと非難した。これに対し、会議に出席した専門家は、カーター国防長官による非難の発言には全く道理がなく、米国は南中国海争議ばかりに目をつけるべきではなく、中米は安全保障や他の分野において幅広い協力の空間を持っているとの見方を示した。
カーター国防長官の非難にはまったく道理がない
シンガポール国立大学リークアンユー公共政策大学院の特任教授で、アジア・グローバル化研究所所長の黄靖氏は新華社記者のインタビューに応じだ際、カーター氏のような考え方は比較的一方的で、米国の観点を代表したにすぎないとの見方を示した。
中国国防大学戦略研究所の鹿音副研究員は、カーター国防長官の非難が中国の政策に対する誤読であり、中米間で合意した新しい大国関係の構築という共通認識に違反し、米国が提示するアジア太平洋の共同の繁栄という目標とも合致しないと指摘した。
米国が再三に強調する「航行の自由」について、黄靖氏は航行の自由は保障されるべきだが、一つの国の「自由」が明らかに他国にとって脅威になるならば、その「自由」に疑念を抱くと指摘した。