外務省の華春瑩報道官は4日、一部関係者によるIISS·アジア安全保障会議(シャングリラ対話)期間中の発言について記者の質問に答えました。
4日、アメリカのカーター国防長官と日本の中谷元防衛相はシャングリラ対話で南海問題に言及し、中国に対するいわれなき非難を行いました。これら発言に関する記者の質問に対し、華報道官は、「アメリカと日本の防衛担当責任者の関連発言に留意している。それらの多くは使い古された文言であり、基本的な事実に顧みず、中国側の合理的な島嶼建設作業を理由なく非難し、地域安全問題において中国に悪意の攻撃を行い、中国と域内諸国の関係を悪化させようとしている。これに対し、中国は断固反対するものであり、シャングリラ対話に出席している中国代表団も中国側の立場を表明している」と述べました。
中国側の立場に関し、華報道官は重ねて説明を行い、「第一に、中国は南沙諸島及びその周辺水域に対し、係争の余地のない主権を有しており、それに対する歴史的、法理的な根拠を有している。他国の中国領土に対する不法占拠による所謂「現状」に対し、中国はこれまで認めたことなく、これからも認めることはない。域外国家は約束を守り、領土や主権問題について無闇な発言を慎むべきであること。第二に、中国側の関連島嶼での建設作業は自らの領土で行っているものであり、いかなる国際法にも違反していない。一方、一部の国は近年、大量の先進兵器や装備をアジア太平洋地区に配置しているが、その意図に対してこそ、域内諸国は警戒を強めるべきであること。第三に、フィリピン側による一方的な南海仲裁の申し出は、紛争解決のためではなく、中国の南海における領土主権と海洋権益を否定する為のものであり、この仲裁案自体こそが海洋法に関する国連条約の権威性と完全性を損ない、国際法の濫用、違反となるものであるということ。これに対し、中国側は『受け入れず、関与せず』との立場をすでに表明している。最後に、規則に基づく秩序という点に関して言えば、中国は2002年にASEAN 東南アジア諸国連合のメンバー国と『南海における関係諸国行動宣言』に調印しており、この『宣言』こそが、本地域の規則であり、関係各側が遵守すべきことである」などの4点を強調しました。
(中国国際放送局)
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