日本政府が15日に発表した最新データによると、2015年第4四半期のGDPは年率換算でマイナス1.4%だった。また、2015年の年間経済成長率はわずか0.4%で、国際通貨基金(IMF)と世界銀行が数回の下方修正を行った予測をも下回る数値となった。
日本政府と安倍氏の御用学者がいくらアベノミクスを吹聴しても、その非典型的な経済学としての特徴を隠すことはできていない。アベノミクスの実態は「安倍政治学」であり、隆盛を極めた時期を経て最終的に破綻した原因もここにある。
技術面からみれば、アベノミクスが唱える「三本の矢」は実は金融緩和という「一本の矢」だけに総括できる。2013年4月と2014年10月に行われた2回の金融緩和措置により、日本銀行の負債対GDP比はFRBや欧州中央銀行を大きく上回った。しかし、インフラ目標を達成するにはまだ程遠く、新たに打ち出されたマイナス金利政策も、日本及び世界金融・通貨市場の混乱に大きく加担した。
戦略的な面から見れば、市場バブルを作り出すことにより、内閣支持率が維持され、さらに集団的自衛権の行使容認、軍備の拡張、改憲、教育改造などの政治目標の実現の環境も整った。アベノミクスに奉仕する日本銀行の政策には露骨な政治色が垣間見える。
アベノミクスの政治化は経済・金融・市場の法則を無視する通貨政策の政治化を招いた。世界の金融市場が動揺し、経済の再生動力が不足している今、世界3番目の経済体の日本は、世界の政策協調の難易度を高め、市場に混乱をもたらす主なリスク要因になっている。アベノミクスが失敗、ひいては破産する羽目になった場合、世界市場にさらに複雑な影響が及ぶだろう。日本銀行が賭けを続け、アベノミクスを救おうとするやり方は、世界規模の通貨戦争のリスクを増大させることになりかねない。
(チャイナネット)
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