普瑪江塘郷はチベット山南地区のナンカルツェ県に位置する、中国とプータンが国境を接する辺境にある。平均標高は5373メートルで、チベット語で「恋人の草原」という意味がある。美しい名前ではあるが、過酷な気象条件で生存が困難な地域でもある。酸素量は海面の30%未満で、気圧は平原の半分のみとなっている。現地は生命の禁区、世界の頂点と呼ばれている。現地のチベット族は、広大な草原を使い放牧で生計を立てている。普瑪江塘郷国境警備派出所は2012年3月に設置され、辺境の安定維持と密入国者の出入りの防止を担当している。巡回エリアの標高は6300メートルで、一年を通じて溶けない氷河地帯だ。2016年の春節(旧正月)、チベットの新年を控え、同派出所の兵士は氷点下20数度の氷河で巡回を続けている。
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