まもなく、英国人は驚き呆れることになる。
イタドリはコンクリートやタイルの隙間から顔を出すことができ、力強い根によって建築物の裂け目を広げる。イタドリは道路や橋、家屋の基礎、防波堤、下水道などの「殺し屋」になった。
イタドリは成長が早く、1ヶ月で1メートルの高さになり、最終的には3メートルまで成長する。イタドリは水を恐れず、葉は川に流された後も成長を続ける。根こそぎ引き抜き焼き払わなければ、その拡散を防止できない。しかしその根は極度に発達しており、根こそぎ引き抜くことは困難だ。土の中に1グラム未満が残されただけでも、春風が吹けば再び芽を出すことになる。
英国政府の統計データによると、オークニー諸島を除けば、英国のどこに居ても半径10キロ内にイタドリがあるという。
イタドリは家屋 道路 防波堤を破壊し、英国人に恐れられている。家屋の庭からイタドリが見つかれば、この家は貸し出せなくなる。
ハートフォードシャーの夫婦の、4つの寝室を持つ住宅には、30万5000ポンドの価値がつけられていた。しかしイタドリに侵入されてからは、5万ポンドに暴落した。この夫婦は泣きたくても涙が出ないほどだった。
ウェスト ミッドランズの52歳の男性は2014年3月、イタドリが庭に侵入することを極度に恐れ、香水の瓶で55歳の妻を撲殺したあと自殺した。調査結果によると、男性の自宅付近には確かにイタドリが生えていたが、この雑草は彼の自宅には侵入していなかった。
イタドリが自宅に侵入したことが判明すれば、英国の住民は業者に除草を依頼するため3000ポンド以上の出費を強いられる。