【新華社東京7月8日】「歴史の教訓を汲み取るのか、それとも歴史の事実から逃れるのか。」これは日本の歴史学者で、明治大学教授の山田朗氏が2013年に出版した著書『日本は過去とどう向き合ってきたか』の核心的な自問自答だ。
殘念なことに、最近の2年間にわたり、安倍晋三首相をはじめとした日本政府の「歴史認識は改善が見られないばかりか、逆に一層頑なになり、後退している」と山田氏は近ごろ新華社記者の取材に応じた際、指摘した。
「安倍談話」は「個人」を表看板とし隠そうとすればますます露呈する
山田氏は著書の中で「宮沢談話」「河野談話」「村山談話」は日本の歴代政府を代表する歴史認識の三本柱だと記している。
しかし、安倍首相の就任後、まず教科書検定基準の中で隣国を刺激しない「近隣諸国条項」を削除し、「宮沢談話」を放棄した。更には「河野談話」への調査を名目として、「強制慰安婦」の歴史的事実を否定した。最近、安倍首相は「安倍談話」の形式で「村山談話」の体現した歴史認識を抹殺しようと準備を整えている。これに対し、山田氏は一種の「後退」だとみなしている。
安倍首相は、今年8月に発表される「安倍談話」が内閣での審議に提起しないを通さず、個人的な談話の形式で発表される見通しだとほのめかしている。山田氏は次のように語った。「安倍談話」は「村山談話」の中の「侵略」と「植民地統治」などの核心的な記述を意図的に捨て去った。もし内閣決議の形式でそれらを現せば、国内外で異議や抵抗に遭うだろう。しかし、首相は政府を代表し、安倍首相は事実上これまでの日本政府の一貫した立場を依然として否定しているので、安倍首相の解釈は「国際社会には受け入れられないだろう」。