【新華社北京6月30日】外交部の華春瑩報道官は29日、フィリピンが南中国海問題のドキュメンタリーを騒ぎ立て放映した件について、記者の質問に答えた際に次のように述べた。中国はフィリピンが制作したドキュメンタリーが事実を顧みず、白黒を混同させ、中国に対して道理も根拠もなく批判していることに対し強い不満を示した。また、フィリピン現政府が南海問題で勝手に騒ぎ立て、中国とフィリピンの人々が対立するように煽てるやり方を厳重に注視している。
ある記者は次のように質問した。報道によると、フィリピン外交部、総統府新聞弁公室と新聞局はこのほど、『自由』と題したタガログ語のドキュメンタリー3編を共同で制作した。映像の中で、中国はまさに「フィリピンの領土を侵略し、本来はフィリピンに属すべき資源を略奪している。」と主張した。フィリピン外交部、国防部、武装部隊の報道官はさらに、この映像はフィリピンの民衆が南中国海領土の重要性を意識させ、全国のエネルギーを結集させ、政府が平和的外交手段を通じて南海紛争を解決するように支持することが狙いだと表示した。フィリピン国内ではこの件についてさまざまな反応があり、フィリピン政府は国内で民族間の対立を煽り、対外で反中国を煽動していると分析する人もいる。中国はこれについて、どう見ているのか。
華春瑩報道官は次のように述べた。中国側はフィリピンのいわゆるドキュメンタリーと関連の報道に気がついている。フィリピン側は誤解を与えることや騙しの手段を通じて、同情を騙しとり、「被害者」の偽りの姿を作り上げようと企てている。しかし、歴史の否定は許されず、事実の捏造は許されない。まさにフィリピンが南中国海で拡張政策を講じ、中国の主権と権益を横暴にも侵害して、中国とフィリピンの南中国海における関連の紛争を作り出したのだ。
華春瑩報道官はまた次のように述べた。中国が平和発展の道を堅持して進み、善意をもって隣国と付き合い、隣国をパートナーとする周辺外交政策を堅持することは、一貫して地域平和と安定を守る堅固な力だと言える。中国側は領土主権や海洋権益を断固として擁護すると同時に、地域の平和と安定の大局から出発し、フィリピンを含む直接関係のある当事国と、歴史事実の尊重に取り組むことを基礎として、国際法に基づき、交渉・協議を通して関連の紛争を解決し、フィリピンを含むASEAN諸国と『南中国海各方行為宣言』を全面的且つ効果的に実行する枠組みの下で、「南中国海行為準則」の協議のプロセスを積極的に推進するよう取り組んでゆく。
華春瑩報道官はさらに次のように述べた。中国側はフィリピン現政府が二国間関係と地域の平和・安定の大局から出発して、平和を求め、発展をはかり、協力を促すという時代の流れ、及び両国人民の共通の希望と期待に順応し、中国・フィリピン両国の人民の対立やすべての無責任な挑発的言動を停止し、交渉・協議を通して紛争を解決する正しい軌道にできるだけ早く戻って、中国側と共に両国人民間の伝統的な友誼と地域の平和・安定を共に擁護するよう促す。
(新華網日本語)
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