【新華社北京2月28日】日本の安倍首相は25日夜、首相官邸で第二次世界大戦後70年談話、即ち「安倍談話」の起草に協力する有識者を召集し、初会合を開いた。安倍首相の私的なコンサルティング機関であるこの有識者会議は安倍首相に「素材」を提供するが、「植民地支配」、「侵略」などのキーワードを使用するかどうかは安倍首相に決定される。
【有識者会議 右翼が集まる】
有識者会議は計16人のメンバーで構成される。学者10人、ビジネス界のリーダー3人、メディア記者2人及び国際支援関係者1人を含む全員を安倍首相が自ら選抜した。
AP通信の報道によると、安倍首相は自身の「賛同者」の中の一部の極端な右翼分子を選定しなかったものの、メンバーの約3分の1は安倍首相の各政策コンサルティグ委員会の常連で、著名な右翼学者で、国際大学学長の北岡伸一氏もその一人だ。北岡氏は日本の集団自衛権の解禁によって自衛隊の活動範囲を拡大し、さらには宇宙で活動することも可能だと主張している。
AP通信はまた、次のように報じている。安倍首相は比較的中立の観点を持つアジア事務の専門家、歴史・政治学者の白石隆氏、川島真氏及び自由派メディア『毎日新聞』の山田孝男氏を選定し、有識者会議に加えた。これにより、同コンサルティング委員会の人員構成のバランスを保っているが、その他の一部のメンバーは歴史修正主義者であることで有名だ。
日本防衛大学名誉教授、平和安全保障研究所の西原正理事長は、2013年に保守派メディア『産経新聞』に掲載された記事で、旧日本軍のアジア諸国での従軍「慰安婦」の強制連行は「韓国のねつ造」だと事実を曲げて非難した。西原氏は以前にも1993年に「慰安婦」強制連行を認めて謝罪した「河野談話」を修正すべきで、「慎重に」修正を行い、態度を急変して全内容を否認しないように安倍首相に提言している。
さらに、京都大学名誉教授の中西輝政氏がいる。中西氏は日本の右翼学者の代表的人物であり、日本の侵略の歴史を一貫して否認することで有名で、安倍首相の靖国神社参拝を支持してきた。また、実業家の堀義人氏がいる。堀義人氏は2012年に、日本が発動した侵略戦争は「自衛」だと語り、「安倍談話」は過去の謝罪と「完全に異なるもの」であるべきだと主張している。