20日、30年余りにわたり自分を見守ってきた、昔修理したぬいぐるみを見せる朱伯明さん。(上海=新華社記者/劉穎)
【新華社上海8月23日】「ぬいぐるみ病院」の「院長」を務める中国上海市在住の朱伯明(しゅ・はくめい)さん(72)は、これまで数百個ものぬいぐるみを修理してきた。若い頃から「手仕事の達人」で、裁縫や無線機の製作、スピーカーの改造などが趣味だった朱さん。ある日、破れたぬいぐるみを抱えた人が彼の元を訪れた。朱さんはその持ち主の話にじっくりと耳を傾け、修理の必要性を理解してから、ぬいぐるみの修理に取り組んだ。その後口コミを通して「ぬいぐるみの病院」が生まれ、朱さんを訪ねる人がしだいに増えていった。朱さんはぬいぐるみを修理する傍ら、その修理技術の研究に打ち込み、専門的な工具や部品を開発した。ソーシャルメディアにぬいぐるみの「復活」のストーリーを投稿する人が増えるにつれて、朱さんの「ぬいぐるみ病院」もしだいに世間に知られるようになった。依頼者の人数に関わらず、朱さんは丁寧に取り組み、持ち主の大事な思い出が詰まったぬいぐるみを、心を込めて直している。