【新華社北京1月22日】「銀や花がなければ娘でない、服があっても銀がなければ盛装でない」。銀の飾りは、昔からミャオ族の娘たちにとって不可欠な装飾品なだけでなく、また家族の富の象徴、ミャオ族の文化や信仰を表現するものとなってきた。
ミャオ族の娘たちは文字によらず、銀製品、刺しゅう、ろうつけ染めなどの手工芸品に美しいデザインを描き出すことで、一つ一つの美しい民間伝説や文化の物語を伝えてきた。
ミャオ族の刺しゅうと銀製品が組み合わさり、色とりどりの刺しゅう付きの銀の腕輪が生まれ、美しくておしゃれだ。
ミャオ族銀製品づくり第6代継承者 王国春(おう・こくしゅん)さん
これは私たちが今年新たにデザインした銀壺(急須)です。銀を素地として用い、その上を景泰藍(七宝焼)が包んでいます。美しいだけでなく、断熱性にも優れています。
ミャオ族の特徴的な図案を描いた景泰藍で銀壺を覆い、南北文化を融合した景泰藍の銀壺が完成された。
王国春さんは、ミャオ族の銀製品を作る家の第6代。8歳の時から父親について技術を学び、成長すると広州へ行き、働きながらさまざまな宝飾デザインの理念や技法を学んだ。
2012年、王さんは故郷に戻り起業した。インターナショナルなデザイン理念と自らの血の中に脈々と流れる貴州の伝統文化を融合させ、全く新しい銀製品を次々と作り出した。彼がいろいろな工芸品コンテストでつぎつぎと金賞を受賞すると、「国春銀器」の人気に火が付いた。
王さんの故郷、貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州丹寨(たんさい)県は、国家指定の貧困県だ。王さんは豊かになっても同郷の人々を忘れることはない。より短期間でより多くの同郷人に富をもたらすため、彼は銀製品の生産工程を分業にし、流れ作業を通じて人々が銀製品製作技能を短期間で習得できるようにした。
倉庫管理員 黄光召(こう・こうしょう)さん
私は貧困層で、以前は年収が8千元(1元=約16円)以下でしたが、今では毎月数千元の収入があり、他にも社長からのボーナスがあります。
ミャオ族銀製品づくり第6代継承者 王国春さん
私は毎月利潤の30%を従業員へのボーナスとして支給しています。みんなが銀製品を愛し、共に財を成すことを願っています。
政府も支援に力を入れた。店舗賃貸料の減免、面積150ムー(10ヘクタール)の銀製品体験パークの建設、低金利融資貸付の支援、各方面への宣伝などいろいろ行っている。「国春銀器」は現在、丹寨県の名刺代わりとして力強くPRされている。
きらびやかな銀製品にさまざまな色が加わって美しくなり、シンプルな村の生活も豊かで多彩になった。(記者/郭丹 王鐘毅 馬芸萌)
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