中国南部の冬は湿度が高く気温が低く、早起きは簡単なことではない。しかし、可愛らしい女性がモーニングコールをしてくれたら、起きられそうな気がする。仕事や学校、飛行機、会議に遅れるのが怖い時、目覚まし時計より優しい声で起こされたら楽しい気持ちになるかもしれない。
2016年初め、「ウィニー」というニックネームの1989年生まれ女性が、淘宝(タオバオ)に成都市初の「モーニングコールサービス」のショップを開設した。開設1週間後に最初の注文を受け、彼女は「本当に注文する人がいた」と驚いた。ウィニーさんは目覚まし時計をセットし、時間になったらモーニングコールをした。その後、彼女は好奇心本位での注文だったことに気がついた。
1カ月が経ち、1日平均3~4件の注文を受けるようになり、彼女はやや疲れを感じた。「時間が不規則で、自分が休む時間と合わない。早朝になんとかして起き、声を整えなければならない。また、通勤中は騒がしいため通話に適さず、生活習慣が乱れ、体力的にきついと感じていた」とウィニーさん。そのとき、「桃子」さんが現れた。
1990年代生まれ女性の桃子さんは、ウィニーさんに雇って欲しいと願い出た。電話で面接を行うと、桃子さんは優しい声をしており、生活は規則正しく、話も上手だった。ウィニーさんはすぐに桃子さんを「部下」として受け入れることを決めた。