地名の規範化は急務
李部長は、「無名であったり、一つの場所に複数の名前があったり、重複している地名があったり、規範に反した地名だったりする場所がある。外国風の名前を付けたり、元々の地名を無断で変えたりすることは禁じられていると何度も強調してきた」と指摘する。
例えば、四川省成都市の金牛区、錦江区、武侯区、成華区には、それぞれ「銀杏路」という通りが存在する。また、上海の黄浦区、奉賢区、浦東新区、金山区、崇明県にも、それぞれ「人民路」という通りが存在する。外国風の名前も決して少なくない。例えば、「マンハッタン広場」や「カリフォルニア1885」、「ヨーロッパシティ」などがあり、ほとんどがデベロッパーが宣伝のために付けた名前だ。そのような名前は、認識するのが難しいほか、現地の文化的特徴にマイナスの影響を及ぼす。
現地にそぐわない新しい名前が増加しているのに加えて、歴史ある場所の名前が次々に消えている。例えば、民政部の統計によると、1980年から2003年の間に、北京の古い街並みが残る路地の地名のうち約40%が消失した。
地名文化の保護は重要な任務
07年に開催された第9回国際連合地名標準化会議(UNCSGN)で、地名は無形文化財に認定された。地名の移り変わりは、大抵歴史・文化と関係がある。竹立家氏は、地名の背後にある古い鎮や古い村などを、中華文化における「生きた化石」と称し、「今後の作業において、民政部はそれらの鎮や村をめぐる新たな計画を制定して研究を進め、文化を継承できるようにしなければならない」との見方を示す。
地名の改善には、「改名」という問題が伴い、注目の的となる。李部長は、「地名を改善すると同時に、地名の無断変更を阻止し、大量の地名文化遺産が消失してしまうのを食い止めなければならない」としている。
(人民網日本語版)
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