臭いが充満した袋を手に持ち、鼻に近づけると、すうーっと臭いを吸い込む。鼻を頼りに「臭い」と交流することは四川省成都市の「90後」(1990年代生まれ)の女性・袁さんの普段の仕事だ。職業柄、酒もたばこも禁止、メイクも香水もしない生活も段々と慣れてきた。袁さんと同じ職場で臭気を判別する人は合計11人、袁さんは初の「90後」の判別員である。彼らは一般的に「臭気判別士」と呼ばれている。
判別士の仕事内容は環境モニタリングの臭気テストが重要な部分を占め、鼻で臭いを嗅ぐことで刺激臭を判別したり、臭気レベルを策定し、それらの判定結果は法的効力を持つ。臭気判別士という職業が中国に誕生してからすでに20年余り、専門職としての訓練、職業資格証明書、および科学的な規範によって、判別士は想像するほどの「自由さ」はない。世界中で悪臭と感じる臭いは4000種類余りだが、臭気判別士の仕事は100倍に希釈した悪臭を嗅ぎ分けることだ。