そこで日本はさまざまな手段によって、米国との武器の共同開発を目指した。三菱重工業と米ロッキード・マーティン社が共同開発したF-2戦闘機が、その例だ。日本は一定の技術を手にしたが、調達先は自衛隊のみのため、開発・製造費が高額になっている。F-2戦闘機の製造コストは、2004年の時点で1億800万ドルに上った。しかしF-2は安全性能に問題があり、実戦に適していない。「高額で低機能」は、日本の財政に重い負担をもたらした。
この状況を変えるため、日本政府と軍需産業は米国依存の現状から脱却し、自ら低コストの武器を開発し、海外市場を切り拓き、収入を拡大しようとしている。武器市場の初の利益を手にするため、日本はあろうことかオーストラリアにそうりゅう型潜水艦の機密資料を提供した。日本はまたインドに対してUS-2救難飛行艇をPRしている。2014年に許可された1841点の武器には、日本と英国が共同開発しているミサイルが含まれる。
輸入、共同開発、輸出に移り変わる中、日本は武器製造のコア技術を徐々に把握していった。武器輸出により、三菱やコマツなどの軍需企業が多くの収益を手にし、日本の軍需産業の発展を刺激している。日本は短期的にはまだ米国から自衛用の武器を購入する必要があるが、日本の軍需産業の拡大により、この需要は減少を続けるだろう。日本はすぐにも、「独立した軍事大国」になるだろう。
経済復興、雇用促進は、安倍政権が全面的な武器輸出拡大に取り組む理由の一つにすぎない。武器輸出によりオーストラリアなどとの安全面の協力を強化し、日本の軍事強国としての世界的なイメージを確立することこそが、安倍政権の最終目標かもしれない。
集団的自衛権の行使容認により、自衛隊は真の「軍隊」になった。武器輸出による軍需産業の強化により、自衛隊は多くの強力な武器を手にすることができる。人材と武器を手にした日本は、安全面で「米国のアニキ」の後ろ盾を必要とし続けるだろうか?
(チャイナネット)
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