北京の大学を今年度卒業する卒業生にとって最も心配なことは、就職できるかどうかだが、その次に来るのは、家を借りることだ。ある調査から、北京・上海・広州など一線都市の新卒生は、給料の半分以上が家賃に消えてしまうことが明らかになった。北京の今年度卒業生が支払う一時金(賃貸契約を結んだ際に払うお金)は、月給の2.5倍に上り、家賃は彼らにとって「耐え難いほど重たい負担」となっている。北京晩報が伝えた。
分類情報サイト「趕集網」の最新調査データによると、2015年に大学を卒業する1990年代生まれの卒業生の平均初任給は2687元(約5万3千円)。一線都市の単身用賃貸物件の賃貸料は、北京が1338元(約2万6500円)、上海が1370元(約2万7千円)、広州が1323元(約2万6千円)、深センが1450元(約2万9千円)。これらの数値から、彼らが住まいに費やすコストは、月給の50%以上を占めることが分かる。この割合が最高なのは深セン(54%)、最低は広州(49%)だった。
専門家は、このような状況について、次の通り分析した。
家賃は現在、1990年代生まれの新卒生にとって、就職後の最大の支出項目となっている。社会人になったばかりの新卒生の大多数は、蓄えを持っておらず、彼らを雇用する民間企業の7割以上は、勤務月の月末または翌月の初めに初月給を支給することから、彼らは卒業直後から家計の赤字という苦境に陥る。今の賃貸不動産市場の取引ルールによると、「敷金1カ月分、家賃3カ月分)」あるいは「敷金2カ月分、家賃2カ月分」というパターンが主流となっている。さらに、仲介業者が間に入った場合は、彼らに家賃1カ月分を手数料として支払わなければならない。これらを合わせると、賃貸物件を新しく借りた時には、5カ月分の家賃相当の一時金が必要となる。たとえば北京では、この一時金が月給の2.5倍に相当する。これは、社会人になったばかりの新卒生にとって、かなり手痛い出費となる。
(人民網日本語版)
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