「カットのみでシャンプーなし」のQBハウスは19年前、10分1000円という速さを売りにした斬新な形で日本に登場した。基本のカットのみで、シャンプー、ブロー、シェービング、カラー、パーマなどのサービスは行わない。一般的に、髪は1カ月で10~12ミリ伸びる。理容師は伸びた部分を切り、ヘアスタイルを維持するようアドバイスする。
コスト削減のため、店内には1000円札しか使えないチケット販売機が設置され、客は利用券を買って順番を待つ。散髪後はドライヤーで頭部に残った髪を吹く。また、首に巻くタオルの代わりに使い捨てのネックペーパーを使用し、くしは散髪後に持ち帰ることができる。
普通の美容院でカットすれば、割引券を使っても2000~3000円かかり、事前に予約しなければ1時間以上待つこともざらにある。QBハウスの時間に対する価値を重要視する姿勢は国民に認められている。同店の年間利用客数は約1700万人で、老若男女問わず国民に広く愛されている。
QBハウスで働いて5年になる理容師の岡崎さんは、「QBハウスは10分でのカットに力を入れているが、実際は10分超えることもよくある。工場の生産ラインのようにどのスタイルも同じわけではなく、客の特徴に合わせ、似合う髪型、満足してもらえるスタイルを心がける必要がある」と話す。しかし、カット時間が10分を超えても別料金を支払う心配はない。筆者が訪れた店には2人の理容師しかおらず、忙しい時は1時間で5人の髪を切っていた。
注意すべき点は、QBハウスでカットするには長さの概念がなければいけないことである。理容師と客の間で交わされる言葉は少ないだろうが、カット前にどれくらい切るかを聞かれる。
(チャイナネット)
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