2012年12月に再び首相の座に就いて以来、高い支持率を保ってきた日本の安倍晋三首相は最近、打撃に見舞われている。日本の複数のメディアがこのほど発表した最新の世論調査によると、安倍政権が5月に新安保法案を国会の審議にかけて以来、内閣支持率は下がり続けており、「報道圧力」とされる自民党議員の言論もこの傾向に拍車をかけている。文匯報が伝えた。
毎日新聞が6日に発表した最新世論調査の結果によると、安倍内閣の支持率は5月から再び3ポイント下落して42%となり、不支持率は43%に達した。第2次安倍政権の発足以来、不支持率が支持率を上回るのは初めて。安倍政権の打ち出す新安保法案を積極的に支持してきた読売新聞が5日に発表した世論調査でも、安倍内閣の支持率は5月から4ポイント下がって49%となり、カギとなる50%のポイントを割った。不支持率は40%に高まった。
安倍首相が強行に進める新安保法案に対しては、毎日新聞と読売新聞の世論調査ではいずれも、法案内容に対する政府の説明が不十分だとする人が8割を超えた。新安保法案の審議のために国会会期を95日にわたって大幅延長したことについても、2社の調査結果はほぼ重なり、反対が60%以上、賛成はわずか25%前後にとどまった。またこのほど明らかになった自民党議員の「報道圧力」の言論については、深刻な問題だと考える人が76%に達し、問題ではないとしたのは15%にすぎなかった。自民党の支持者に限っても70%近くがこの言論は間違っているとした。
安倍内閣の支持率は2013年3月に70%に達し、その後は50%以上の高支持率を維持していた。オバマ大統領もこれには羨望の目を向け、安倍首相にどうしたらこれほどの支持を得られるのか教えてほしいと冗談を言ったとも言われる。だがオバマ大統領が自らの政策を強力に推し進めることで50%以上の支持を回復したのに対し、安倍首相の支持率は逆に下降の泥沼に落ち込んだ。アナリストによると、安倍政権が新安保法案問題について民意を無視し、自らの政策を強行していることに対し、人々は不満を強めている。とりわけ安倍首相が国会会期を延長し、自民党と公明党の議員が圧倒的多数であることを利用し、国会での採択を強行しようとしていることには、警戒感が高まっている。