このほど放送が終了したドラマ「マザー・ゲーム 彼女たちの階段」は日本ドラマファンに「ママ友」の実態を垣間見させた。日本の「ママ友」とは、幼い子供(多くは、幼稚園や小学生の子供)の母親同士の友達付き合いを指す。安倍政権は「ウーマノミクス」の推進によって女性の社会進出を奨励しているものの、結婚して第一子を生んだ後に仕事を辞める女性がまだまだ社会の主流を占めている。こういった母親は社会から隔離されたような育児生活を送っているため、子供が幼稚園に入園し、小学校に上がる年頃になると、子供のクラスメートの母親との付き合いが数少ない社会的交流の手段となる。育児上の悩みを打ち明け、互いに励まし合うことができる「ママ友」は、専業主婦の母親たちの心の拠り所のように聞こえるが、事実は決してそうではない。
日本では、学校や職場でのいじめが深刻な問題となっているが、「ママ友」にも同じような状況が存在する。いずれの「ママ友」のグループにもリーダー格の母親が存在する。「マザー・ゲーム」には、こうしたママ友の間のドロドロした人間関係が描かれている。ドラマは誇張されたところが多いとしても、実際に「ママ友」の間の人間関係に悩む母親たちは決して少なくない。日本の法律情報株式会社が611人の女性を対象に行った調査によると、5人に1人が「ママ友」の人間関係で悩んでいると答えている。母親を悩ます5大問題は以下の通りだ。
(1) 育児に対する考え方が異なる
(2) 子供の教育に対する観点が異なる
(3) 子供たちの間でいじめが存在する
(4) 家庭の経済状況に大きな差がある
(5) 「ママ友」の集まりや活動に無理やり参加させられる