【新華社スイス・ダボス1月26日】かねてより「世界経済の風向計」の呼び方がある世界経済フォーラム年次総会が21日から24日にかけてスイスのダボスで行われ、政治・ビジネスのエリートが氷と雪の小さな町に集まり、経済の議題について熱く議論し、2015年の世界の経済動向の展望を共同で見た。
年次総会に参加した多くの経済学者は、2015年の世界経済は中速・温和に成長し、中国は依然として世界最強の経済の成長エンジンである見通しだ。同時に、当面の世界経済は投資不足、デフレ、市場変動の激化などのリスクに直面し、経済構造調整は各国が経済の持続可能な成長を実現させるポイントになっているとの見解を示している。
世界経済は中速温和成長
国際通貨基金(IMF)の朱民副総裁は新華社記者の取材に応じた際、2015年の世界経済は中速で温和的に成長する見通しだ。IMFは更新した『世界経済展望レポート』の中で、今年の世界経済の成長は3.5%に引き下げることにしたと表明している。
朱民副総裁は、中国経済の成長速度も減速しており、今年の経済成長率は6.8%まで下がる見込み。「しかし成長は良い方向に向って進んでいて、その質は高まっています。」と語っている。朱民副総裁は次のような見解を示した。2014年から見て、中国経済の成長には2つの根本的な変化が現れている。一つは消費の成長への貢献が投資より大きかったこと。二つはサービス業のGDPに占める割合が制造業を上回ったことで、これらは中国政府の投資の縮小、消費の増加、サービス業の比率拡大という改革の方向と一致する。
中国は依然として世界最強の経済の成長エンジン
今年のダボスフォーラムに参加した多くの経済学者は、中国は依然として世界最大の経済の成長エンジンだとみなしている。清華大学経済管理学院の李稲葵教授は、2015年に中国経済は依然として世界最強の成長エンジンとなりつつあるかもしれないと新華社記者に語った。李稲葵教授は「米国には素晴らしいマパフォーンスが現れるだろうが、中国の経済ウェイトはすでに10兆ドルのレベルにまで増加したため、仮に中国が7%ほどの成長を実現しても、経済の増分は7000億ドル余りに相当し、この量は依然として米国経済の増分を上回るだろうと述べている。
李稲葵教授は、中国経済も不動産や地方政府債務などのリスクに直面しているが、総体的に見ると中国の経済リスクはコントロールが可能で、企業家と意思決定者はすでに十分な準備が整っていると表明した。
(新華網日本語)
当社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事: