東京五輪競泳金メダルの汪順選手、杭州アジア大会への抱負語る

東京五輪競泳金メダルの汪順選手、杭州アジア大会への抱負語る

新華社 | 2023-09-22 18:17:05

杭州オリンピックスポーツセンターの水泳館で新華社記者の取材を受ける汪順選手。(4月5日撮影、杭州=新華社配信/逯万翔)

  【新華社杭州9月22日】中国浙江省杭州市で開かれる第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)を前に、同大会に向けて調整している東京五輪競泳男子200メートル個人メドレー金メダリストの汪順(おう・じゅん)選手が競泳、飛び込みなどの会場となっている杭州オリンピックスポーツセンターでインタビューに応じ、地元での開催となる同大会で最大限の力を発揮したいと語った。

   汪順選手は1994年同省寧波市生まれの29歳で、既に「ベテラン」として見られるようになった。本人は「18歳から27歳までに3度五輪に出場し、その間に若手からベテランになり、期待されない選手からアジア記録を更新するまでになった。その多くの時間において、自分はプールの中で順調に流れに乗っていたのではなく、荒波の中を突き進んで来た」と話す。

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杭州オリンピックスポーツセンターの水泳館で新華社記者の取材を受ける汪順選手。(4月5日撮影、杭州=新華社配信/逯万翔)

   2012年のロンドン五輪で彼は、肩のけがを軽視したために腕がほとんど上がらなくなり、200メートル個人メドレーで準決勝敗退となってメダルに手が届かなかった。14年の仁川(インチョン)アジア大会でも同じような状況が起こり、レース前日に突然発熱してベストの力を出すことができなかった。16年のリオデジャネイロ五輪ではレースに向けて必死にトレーニングに励み、本番でも全ての力を出し切ったものの、銅メダルに終わった。

   彼は「外からの自分に対する不満の声がどんどん大きくなっていった。毎度毎度金メダルを逃すのは自分にいわゆる『チャンピオンの相』がないからだ、スポーツ競技の最高の舞台で自分を証明することは永遠にできないだろうと多くの人に言われた」と振り返った。

   その時、彼のコーチは「ここでひるんでいたら、次のレベルに進めずに終わるよ」と励ましたという。汪順選手は「競技スポーツというものはもとより穏やかな川の流れではなく、その道は必ず試練や不確実性に満ちていて、たゆまぬ努力を重ねてこそ目標を達成できる。それをコーチが教えてくれた」と語った。

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杭州オリンピックスポーツセンターの水泳館で新華社記者の取材を受ける汪順選手。(4月5日撮影、杭州=新華社配信/逯万翔)

   彼はそれ以降、外部の評価を気にせず、自分自身との闘いだけに専念するようになった。多い時で1日6時間プールに入り、1万メートルもの距離を泳ぎ、50メートルプールを数え切れないほど往復した。そして迎えた21年の東京五輪では、強豪がひしめき合い有力視されていなかった中で、1分55秒00でアジア記録を更新するとともに、米国のマイケル・アンドリューや日本の瀬戸大也を破って五輪王者の座を手に入れた。

   6歳でコーチについて水泳を習い始め、27歳の時に東京五輪の舞台で表彰台の中央に立つまで、21年の時間を費やした。今大会について彼は「目の前のことをしっかりやって、より良い成績を出すことだけを考えたい。目標はただ一つ、自分を貫き全力で挑むこと」と力を込めた。(記者/張璇、孔令杭)

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