【新華社北京1月27日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は25日夜、世界経済フォーラム(WEF)のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」に北京から出席し、特別演説を行った。各国の識者は、この1年間、新型コロナウイルス感染症が全世界で猛威を振るい、人類史上まれに見る複数の危機をもたらしたと認識しており、習近平氏の特別演説について、今の時代が直面する課題を解決する方向性と活路を指し示すとともに、多国間主義を発揚する自信を奮い起こし、国際社会が共同で課題に対応する原動力を注入するとの考えを示した。
シンガポール国際問題研究所(SIIA)のオー・エイ・スン上級研究員は、新型コロナウイルス感染症の猛威が多国間主義の重要性を痛感させたと指摘。習近平主席が特別演説で強調したように、世界の問題は複雑に入り組んでおり、多国間主義を守り、実践し、人類運命共同体の構築を推進することが問題解決の活路を開くと述べた。
国際労働機関(ILO)のライダー事務局長は、習近平主席が特別演説で、多国間主義の維持と実践を強調したことを高く評価。新型コロナの収束と経済回復という世界的な目標を達成するためには、多国間主義を発展させ、ワクチンの研究開発や雇用、金融などの面で国際協力を推進することが特に重要になるとの考えを示した。
モロッコ・アフリカ・中国協力発展協会のナセル・ブシバ会長は、習近平主席が特別演説で世界の直面する課題を総括し、問題解決の道筋を示したことで、発展途上国に共同発展実現への希望と力をもたらしたと評価した。
英国48グループ・クラブのスティーブン・ペリー議長は、習近平主席が特別演説で述べた開放型世界経済の構築と多角的貿易体制の擁護について強く賛同し、新型コロナ感染症に対処し、経済回復を推進するために、世界がさらに連携する必要があるとの考えを示した。
フランスの中国専門家ソニア・ブレスナー氏は、習近平主席の特別演説が、感染対策における国際協力に積極的に参加し、多国間主義を堅持し、人類運命共同体の構築を推進するという中国の決意や、積極的に他国との交流や対話の場を作るという中国の願い、さらに平和、開放、ウィンウィンウィンを堅持するという中国の理念を示していると述べた。
ナイジェリア中国研究センターのチャールズ・オヌナイジュ主任は、ここ数年、中国がさらに開放的で包摂的な姿勢を示しており、中国・アフリカ協力フォーラムや「一帯一路」構想などは、中国が多国間主義を守り、共同発展を推進する堅固なプラットフォームになっているとの考えを示した。
ブラジルのジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)の国際法教授でブラジル・中国研究センター主任のエバンドロ・カルバーリョ氏は、中国が新型コロナワクチンを世界の公共財にすると約束したことは、国際社会全体に恩恵をもたらす公益的行動だと述べ、中国のこうした積極的で実務的な行動が人類運命共同体の構築を推進し、より良い世界を構築するのに役立つとの認識を示した。
カザフスタンの総合経済紙「インダストリーニュース」のシェリク・コロンバエフ編集長は、習近平主席が特別演説で多国間主義の実践について詳しく述べ、世界の発展の方向性を示したと指摘。貧困撲滅や気候変動対策、感染症対策など、現代の人類社会が直面する課題はさらにグローバル化しており、世界各国が積極的かつ効果的に協力する必要があると語った。さらに、中国が正しい義利観(道義と利益の関係を正しく処理する考え方)を堅持し、発展途上国のために積極的に発言するとともに、世界の感染症対策に貢献し、責任ある大国としての役割を発揮していると評価した。
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