11月27日、新疆ウイグル自治区モウコノウマ繁殖研究センターで冬の栄養食を食べるモウコノウマ。(ウルムチ=新華社配信/張赫凡)
【新華社ウルムチ12月4日】大雪が降り、気温が氷点下12度ほどまで下がった中国新疆ウイグル自治区北部のジュンガル盆地でこのほど、同地区に生息する世界唯一の野生馬モウコノウマ97頭に冬の特別な栄養食が与えられた。
97頭は同自治区モウコノウマ繁殖研究センターで飼育されている。楊建明(よう・けんめい)主任によると、同センターは今年、モウコノウマの健康な発育と安全な越冬のため、ウマゴヤシ401トン、水生植物10トン、トウモロコシ22トン、ニンジン24トン、大麦4・5トン、ふすま1・35トンなど合わせて460トン以上の飼料を確保した。特にニンジンやトウモロコシのように栄養豊富な餌は、冬場と春の繁殖期に必要なエネルギーを補うのに有効だという。
モウコノウマは6千万年の進化の歴史を持つ「生きた化石」で、世界全体の生息数は約2千頭。中国では国家1級保護動物に指定されている。センターは現在、481頭を管理しており、うち自然飼育が267頭、半放し飼いが117頭、柵内飼育が97頭となっている。
野外で自然飼育されている一部のモウコノウマは既に、自然界の生存環境に完全に適応しているという。