2日、新疆ウイグル自治区のモウコノウマ繁殖研究センターで、母馬の乳を飲む生後1カ月に満たない子馬。(ウルムチ=新華社記者/丁磊)
【新華社ウルムチ6月4日】中国原産のモウコノウマは世界で唯一の現存する野生馬で、ジャイアントパンダよりも希少とされる。最も多く生息する新疆ウイグル自治区のジュンガル盆地では、新疆モウコノウマ繁殖研究センターが優良なモウコノウマの繁殖拠点の構築を目指し、交配の調整に取り組んでいる。
モウコノウマは6千万年の進化の歴史を持つ「生きた化石」で、世界でも約2千頭しか生息していない。ここ数年、研究センターの五つの繁殖グループは馬の一部が16歳を超え、繁殖に適した年齢を過ぎた。近親交配による発育遅延や繁殖力の低下などの問題も深刻化している。
そのため、近親交配の度合いを表す「近交係数」を下げることを前提に、各個体の適応力や繁殖力、年齢構成、雌雄のバランス、血統などの要素を基に既存のグループを再編し、中心繁殖グループと野生復帰グループの形成に乗り出した。これと並行して、人工授精や種馬の導入などで海外との協力も進め、近親交配を最大限回避するよう努めている。(記者/杜剛)