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輸入商品を介した新型肺炎発症リスク、裏付けとなる証拠なし
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2020-03-05 14:36:09 | 新華社 | 編集: 张一

http://www.xinhuanet.com/english/2020-03/02/138835442_15831293745391n.jpg

湖南省長沙市にある湖南康通電子の作業場で商品を梱包する従業員。(2月27日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

【新華社北京3月5日】新型コロナウイルスによる肺炎と闘う中国から発送された小包が、コロナウイルスを媒介しているとの指摘があることを受け、世界保健機関(WHO)と米保健当局は、そうした主張を裏付ける証拠はないとの見方を示した。

WHOは、公式ウェブサイトに寄せられた「新型肺炎が確認された地域からの小包を受け取っても安全か?」という質問に「イエス」と回答し、「感染者が商品を汚染する可能性は低く、移動や輸送、異なる環境や温度への暴露が行われた小包から、新型肺炎を引き起こすコロナウイルスに感染するリスクも低い」と説明している。

中国発送の小包の受取人に新型コロナウイルスの感染リスクはないことを示すWHOの画像。(資料写真、北京=新華社配信)

コロナウイルスは通常、新型肺炎患者のせきや吐息で鼻や口から放出された飛沫によって広がるケースが多い。そうした飛沫を吸い込んだり、飛沫で汚染された物体や表面に触れた後、目や鼻、口などを触ったりした際に感染する恐れがある。

小包の表面にコロナウイルスがとどまる可能性が懸念されていることについて、WHOは重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)といったコロナウイルスに関するこれまでの研究に基づき、コロナウイルスが条件によって数時間から数日間生き続ける可能性を指摘している。しかし、表面の汚染の疑いがある場合、殺菌剤で簡単にコロナウイルスを除去できるとしている。

米疾病対策センター(CDC)は、コロナウイルスに関する質問に答える専用サイトで、「一般的には、コロナウイルスの表面での生存力は弱いため、大気温度で数日から数週間輸送される商品や小包から感染するリスクは非常に低いだろう」との見解を示している。

青海省西寧市で、小包を積み込む郵便局員。(2月22日撮影、西寧=新華社記者/張竜)

CDCによると、現在のところ、輸入商品に関連した新型肺炎発症を裏付ける証拠はなく、また輸入商品に関連して米国内で感染したケースはこれまでにないという。

ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターのシニアスカラーであるアメッシュ・A・アダリャ氏は、IT情報サイト「トムズハードウエア」に対し、「小包や商品の輸送環境の気温が、コロナウイルスの生存力に資するとは考えられていない」と述べた。

国際配送の安全性について強く懸念している人々が知っておくべきこともある。医学誌「ジャーナル・オブ・ホスピタル・インフェクション」によると、コロナウイルスは、アルコールや水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌剤に弱く、1、2分かけて表面の汚れを拭き取ればコロナウイルスを除去できるという。

当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。

新華網日本語

輸入商品を介した新型肺炎発症リスク、裏付けとなる証拠なし

新華網日本語 2020-03-05 14:36:09

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湖南省長沙市にある湖南康通電子の作業場で商品を梱包する従業員。(2月27日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

【新華社北京3月5日】新型コロナウイルスによる肺炎と闘う中国から発送された小包が、コロナウイルスを媒介しているとの指摘があることを受け、世界保健機関(WHO)と米保健当局は、そうした主張を裏付ける証拠はないとの見方を示した。

WHOは、公式ウェブサイトに寄せられた「新型肺炎が確認された地域からの小包を受け取っても安全か?」という質問に「イエス」と回答し、「感染者が商品を汚染する可能性は低く、移動や輸送、異なる環境や温度への暴露が行われた小包から、新型肺炎を引き起こすコロナウイルスに感染するリスクも低い」と説明している。

中国発送の小包の受取人に新型コロナウイルスの感染リスクはないことを示すWHOの画像。(資料写真、北京=新華社配信)

コロナウイルスは通常、新型肺炎患者のせきや吐息で鼻や口から放出された飛沫によって広がるケースが多い。そうした飛沫を吸い込んだり、飛沫で汚染された物体や表面に触れた後、目や鼻、口などを触ったりした際に感染する恐れがある。

小包の表面にコロナウイルスがとどまる可能性が懸念されていることについて、WHOは重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)といったコロナウイルスに関するこれまでの研究に基づき、コロナウイルスが条件によって数時間から数日間生き続ける可能性を指摘している。しかし、表面の汚染の疑いがある場合、殺菌剤で簡単にコロナウイルスを除去できるとしている。

米疾病対策センター(CDC)は、コロナウイルスに関する質問に答える専用サイトで、「一般的には、コロナウイルスの表面での生存力は弱いため、大気温度で数日から数週間輸送される商品や小包から感染するリスクは非常に低いだろう」との見解を示している。

青海省西寧市で、小包を積み込む郵便局員。(2月22日撮影、西寧=新華社記者/張竜)

CDCによると、現在のところ、輸入商品に関連した新型肺炎発症を裏付ける証拠はなく、また輸入商品に関連して米国内で感染したケースはこれまでにないという。

ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターのシニアスカラーであるアメッシュ・A・アダリャ氏は、IT情報サイト「トムズハードウエア」に対し、「小包や商品の輸送環境の気温が、コロナウイルスの生存力に資するとは考えられていない」と述べた。

国際配送の安全性について強く懸念している人々が知っておくべきこともある。医学誌「ジャーナル・オブ・ホスピタル・インフェクション」によると、コロナウイルスは、アルコールや水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムを含む殺菌剤に弱く、1、2分かけて表面の汚れを拭き取ればコロナウイルスを除去できるという。

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