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中国、緑化貢献率で世界トップ NASAデータ
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2019-02-24 09:47:07 | 新華社 | 編集: 郭丹

2014年4月18日、河北省塞罕壩機械営林場の千層板分場にある苗畑でアカマツの苗木を選ぶ作業員。(石家荘=新華社記者/牟宇)

 【新華社石家荘2月23日】米航空宇宙局(NASA)はこのほど、SNSに「世界は20年前よりもさらに緑化が進んでいる。NASAの衛星データによると、中国とインドの行動が地球の緑化を主導している」と投稿した。NASAの衛星データは、2000~2017年に地球全体で新たに増えた緑化面積の約4分の1が中国で、その貢献率は世界トップだと示している。分析によると、中国の貢献のうち植樹造林が42%、集約農業が32%となっている。

 河北省承德(しょうとく)市北部にある塞罕壩(さいかんは)機械営林場総場の于士涛(う・しとう)氏は「これは中国の緑化プロジェクトと私の仕事を認めたものだ」と語った。塞罕壩は1950年代、めったに人が訪れない砂嵐が吹き荒れる砂地だった。1962年から始まった半世紀以上に及ぶ植樹造林を経て、今では塞罕壩の森林地帯は112万ムー(約747平方キロ)となり、森林率は80%に達し、世界の人工造林の歴史に残る奇跡を成し遂げた。塞罕壩営林場の建設者は2017年、国連環境保護の最高栄誉である「地球大賞(Champions of the Earth)」を受賞した。

 塞罕壩の成果は中国の緑化業績の縮図に過ぎない。1978年に西北、華北、東北地域で風食による砂漠化が猛威を振るう状況に直面し、中国は「三北(西北・華北・東北)防護林体系プロジェクト」の建設を決定し、生態建設の先駆けとなった。三北プロジェクトの建設範囲は中国の北方13省(自治区、直轄市)の551県(旗、市、区)にわたり、建設総面積は中国の陸地面積の42・4%を占める406万9千平方キロに及ぶ。

 中国科学院が発表した「三北プロジェクト40年総合評価」によると、同プロジェクトの40年間の累計造林保存面積は3014万3千ヘクタールで、対象地域の森林率は1977年の5・05%から13・57%まで上昇、森林の立木蓄積量は7億2千万立方メートルから33億3千万立方メートルに増加した。

中国アリババグループの金融関連会社、螞蟻金服(アント・フィナンシャル)は2016年8月、提供する決済プラットフォーム「支付宝」(アリペイ)に、個人向けの炭素口座「アント・フォレスト」(螞蟻森林)を開設した。ユーザーは、二酸化炭素排出量を削減する一連の行動を通して、スマートフォンの中で仮想樹木を育てるための「グリーンエネルギー」を取得。仮想樹木が成長すると、アント・フィナンシャルと公益提携パートナーは、地球上に本物の樹木を植えるか、仮想樹木数に応じた面積の保護地域を守ることになっている。

 2017年2月、国連開発計画(UNDP)は世界の炭素排出権取引市場に関するレポートを発表。その中で「アント・フォレストのデジタル・ファイナンスを中心とした技術革新は、世界の炭素排出権取引市場で唯一無二の実践的な意義を持ち、中国の手本を世界に送り出している」と指摘した。

 アント・フィナンシャルのデータによると、昨年12月末現在、全世界の「アント・フォレスト」のユーザー数は約4億人。炭素排出量を累計308万トン削減し、公益保護地6万9千ムー(4600ヘクタール)を守り、累計5552万本の本物の樹木を植樹、その総面積は76万ムー(約5万667ヘクタール)を上回った。砂漠化を抑止した面積は100万ムー(約6万6667ヘクタール)を超え、累計で延べ18万人以上の緑化関連雇用を創出し、労働収入は2700万元(1元=約16円)を上回った。

 業界の専門家は、中国政府の積極的な後押しから民間機関の幅広い参加に至るまで、中国の生態系修復は国の政策の一貫性と、企業や公益機関の間の持続可能な協力モデルのおかげだと指摘。中国の森林保護・拡大計画と気候温暖化対策の措置は、世界にとって参考になると述べた。(記者/高博、曹国廠)

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中国、緑化貢献率で世界トップ NASAデータ

新華網日本語 2019-02-24 09:47:07

2014年4月18日、河北省塞罕壩機械営林場の千層板分場にある苗畑でアカマツの苗木を選ぶ作業員。(石家荘=新華社記者/牟宇)

 【新華社石家荘2月23日】米航空宇宙局(NASA)はこのほど、SNSに「世界は20年前よりもさらに緑化が進んでいる。NASAの衛星データによると、中国とインドの行動が地球の緑化を主導している」と投稿した。NASAの衛星データは、2000~2017年に地球全体で新たに増えた緑化面積の約4分の1が中国で、その貢献率は世界トップだと示している。分析によると、中国の貢献のうち植樹造林が42%、集約農業が32%となっている。

 河北省承德(しょうとく)市北部にある塞罕壩(さいかんは)機械営林場総場の于士涛(う・しとう)氏は「これは中国の緑化プロジェクトと私の仕事を認めたものだ」と語った。塞罕壩は1950年代、めったに人が訪れない砂嵐が吹き荒れる砂地だった。1962年から始まった半世紀以上に及ぶ植樹造林を経て、今では塞罕壩の森林地帯は112万ムー(約747平方キロ)となり、森林率は80%に達し、世界の人工造林の歴史に残る奇跡を成し遂げた。塞罕壩営林場の建設者は2017年、国連環境保護の最高栄誉である「地球大賞(Champions of the Earth)」を受賞した。

 塞罕壩の成果は中国の緑化業績の縮図に過ぎない。1978年に西北、華北、東北地域で風食による砂漠化が猛威を振るう状況に直面し、中国は「三北(西北・華北・東北)防護林体系プロジェクト」の建設を決定し、生態建設の先駆けとなった。三北プロジェクトの建設範囲は中国の北方13省(自治区、直轄市)の551県(旗、市、区)にわたり、建設総面積は中国の陸地面積の42・4%を占める406万9千平方キロに及ぶ。

 中国科学院が発表した「三北プロジェクト40年総合評価」によると、同プロジェクトの40年間の累計造林保存面積は3014万3千ヘクタールで、対象地域の森林率は1977年の5・05%から13・57%まで上昇、森林の立木蓄積量は7億2千万立方メートルから33億3千万立方メートルに増加した。

中国アリババグループの金融関連会社、螞蟻金服(アント・フィナンシャル)は2016年8月、提供する決済プラットフォーム「支付宝」(アリペイ)に、個人向けの炭素口座「アント・フォレスト」(螞蟻森林)を開設した。ユーザーは、二酸化炭素排出量を削減する一連の行動を通して、スマートフォンの中で仮想樹木を育てるための「グリーンエネルギー」を取得。仮想樹木が成長すると、アント・フィナンシャルと公益提携パートナーは、地球上に本物の樹木を植えるか、仮想樹木数に応じた面積の保護地域を守ることになっている。

 2017年2月、国連開発計画(UNDP)は世界の炭素排出権取引市場に関するレポートを発表。その中で「アント・フォレストのデジタル・ファイナンスを中心とした技術革新は、世界の炭素排出権取引市場で唯一無二の実践的な意義を持ち、中国の手本を世界に送り出している」と指摘した。

 アント・フィナンシャルのデータによると、昨年12月末現在、全世界の「アント・フォレスト」のユーザー数は約4億人。炭素排出量を累計308万トン削減し、公益保護地6万9千ムー(4600ヘクタール)を守り、累計5552万本の本物の樹木を植樹、その総面積は76万ムー(約5万667ヘクタール)を上回った。砂漠化を抑止した面積は100万ムー(約6万6667ヘクタール)を超え、累計で延べ18万人以上の緑化関連雇用を創出し、労働収入は2700万元(1元=約16円)を上回った。

 業界の専門家は、中国政府の積極的な後押しから民間機関の幅広い参加に至るまで、中国の生態系修復は国の政策の一貫性と、企業や公益機関の間の持続可能な協力モデルのおかげだと指摘。中国の森林保護・拡大計画と気候温暖化対策の措置は、世界にとって参考になると述べた。(記者/高博、曹国廠)

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