中国社科院の武寅・元副院長、山口大学の纐纈厚・元副学長、中国社科院日本研究所の楊伯江副所長、東京大学の高原明生教授と川島真教授、上海日本学会の呉寄南会長など、中日両国の専門家や学者もシンポジウムで講演した。創価学会の池田大作名誉会長も祝辞を寄せた。
武寅氏は講演で次のように指摘した。中日両国は今日、歴史上かつてない局面に直面している。新たな歴史条件の下で「中日平和友好条約」の趣旨を引き続き実践していくには、条約の精神が体現する内容への一層深い理解が必要となる。またそれを基礎として、今の時代にふさわしく、現実的に実行可能な方法を見つけなくてはならない。この方法の核心となる理念は、ゼロサム思考を捨て、対等に向き合うことだといえる。
武寅氏はまた、平和友好が中日関係の唯一の選択であることは、歴史の経験と現実が良い面や悪い面を含め証明していると指摘。中日両国が2千年の密接な往来と40年の風雨の試練を経て、国家と民族の根本利益という戦略的高みに立ち、互いに歩み寄り、対等に向き合い、協力ウィンウィンを目指すことは「中日平和友好条約」の趣旨と義務を真の意味で忠実に履行し、アジアと世界、歴史と未来への責任を真の意味で担うことにつながると強調した。
池田氏は祝辞で、日本にとって中国は文化的に得難い大恩人であり、日本がこの縁を大切にしなければ正しい道から逸れることになると指摘。日中両国は子々孫々まで友好を続け、日々新しい友好の樹を育み、世界平和のため、「運命共同体」に基づき、地球と人類の利益のために長期的に貢献していくべきとの考えを示した。
「中日平和友好条約締結40周年記念」国際学術シンポジウム参加者記念撮影(新華社配信、中国社会科学院提供)
今回のシンポジウムは「新型国家関係と人類運命共同体構築の推進」をテーマに、中日平和友好条約締約の歴史と精神を振り返るものとなった。学者らは学術講演後、日本の政治・外交・安全、経済・社会・文化の2つの分科会に分かれて熱心な討論を行った。両国関係の改善と発展へ向けた新しい施策について深い討議を交わし、中日関係を再び正常な軌道へ戻し、長期的で健全かつ安定した発展を推進するための提言を行った。このシンポジウムには中日友好に携わる人々や専門家、学者、メディアの代表など300人余りが参加した。(記者林昶/張暁磊)
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