【新華社北京10月23日】第19回党大会報告は、全面的な開放の新構造の形成を推進するよう提起した。多くの対外開放措置のうち、「自由貿易試験区により大きな改革自主権を与え、自由貿易港の建設を模索する」という表現が注目を集めている。
いわゆる自由貿易港とは、一般に国家・地域内に設置された税関管理検問以外で、海外からの貨物や資金を自由に輸出入できることが許可された港湾区のことであり、国外の船舶や航空機などの交通手段が自由に往来することができる。
現在、中国大陸部の都市にはまだ自由貿易港はない。今年3月に国務院が発表した『中国(上海)自由貿易試験区改革開放の全面的な深化案』は、上海の洋山保税港区と上海浦東空港総合保税区などの税関特殊監督管理区域内に自由貿易港区を設立することを、提案している。
第19回党大会代表で、上海市金融党委員会書記、上海市金融服務弁公室主任である鄭楊氏は、「自由貿易試験区から自由貿易港の建設模索への移行は、より全面的でよりハイレベルな対外開放を意味しており、開放型経済を推進する新たな措置である」と、述べた。
第19回党大会代表で、陝西省西安市書記の王永康氏は、「自由貿易港は、自由貿易試験区を高度化させたもので、『一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)』建設を促進するものでもある」と述べ、中国内陸部の開発と開放に新たなチャンスをもたらすのだけではなく、中西部地域の発展が不均衡という問題を解消する手段の一つでもあるとの見方を示した。
業界の有識者は、自由貿易港が普段、最も開放レベルが高い自由貿易試験区とみなされ、しばしば地区あるいは世界で高度な開放を実現した貿易中枢センターとなると、指摘している。
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