【新華社北京10月23日】「最」は漢字の世界では疑いようもなく最高レベルの語彙であり、しばしば深い判断を表現し、強い感情を注ぎ、豊かな含意を伝達する。
中国共産党第１９回全国代表大会(第１９回党大会)の報告には、計３３の「最」の字が含まれていた。幾つかの「最」の字が続けて用いられている箇所もあり、高ぶる精神や意味深長な様を示し、現在の情勢に対する中国共産党のはっきりとした認識、将来の運命に対する深い思考、社会民生に対する高度の関心、及びより大きな勝利をつかむことへの確固とした自信を我々に見せてくれた。 ３３の「最」は以下の通りである。
１、最も強い
２、最大の脅威
原文：紀律を前面に押し出し、人民大衆の不満が最も強く、党の政権基盤にとって最大の脅威である際立った問題の解決に力を入れた。
解読：これは報告の中で最初に出てきた２つの「最」である。人々の心の支持と反対は執政の基礎に関わり、短い一言が示しているのは、中国共産党の強烈な憂患（危機）意識である。この突出した難題を解決するには、全面的な厳しい党内統治を行い、紀律を前面に押し出さなければならないことを強調した。
３、世界最大の発展途上国
原文：認識しておかなければならないのは、わが国の主要な社会矛盾は変わったが、わが国の社会主義が位置する歴史的段階についてのわれわれの判断は変わっておらず、わが国が今もなお、そしてこれからも長期にわたって社会主義の初級段階にあるという基本的国情は変わっておらず、世界最大の発展途上国としてのわが国の国際的地位は変わっていない、という点である。
解読：中国は世界最大の発展途上国で、これが我々の国際的地位であり、我々は経済発展において重大な成功を収めたからといって、情勢の判断を誤り、方向性を見失ってはならない。
４、最大の実際
原文：全党は、社会主義の初級段階という基本的国情をしっかりと把握し、社会主義の初級段階という最大の実際にしっかりと立脚し…
解読：実際に立脚して初めて未来を勝ち取ることができる。
５、最も偉大な夢
原文：中華民族の偉大な復興を実現することは近代以降の中華民族の最も偉大な夢である。
解読：偉大な復興は、数世代にわたる中国人の切実な願いである。これが最も偉大な夢であることに疑いの余地はない。
６、最高の理想
７、最終の目標
原文：中国共産党は創立当初から共産主義の実現を党の最高の理想、最終の目標とし、中華民族の偉大な復興を実現する歴史的使命を覚悟を決めて果敢に担い、人民を団結させ率いて苦難に満ちた闘争を進め、気概山河を呑み込むほどの壮麗な叙事詩を書き上げた。
解読：初心を忘れず、引き続き前進する。我が党の最高の理想と最終の目標は共産主義を実現することである。
８、最も広範で深い
原文：わが党は人民を団結させ率いて社会主義革命を成し遂げ、社会主義の基本制度を確立し、社会主義建設を推し進め、中華民族の有史以来最も広範で深い社会的変革をやり遂げ…
解読：過去を振り返ると、我々の党が人民を率いて実施した社会変革は、中華民族の有史以来最も広範で深く、これこそが我が国の実際に合致した先進社会制度の構築であり、現代中国のすべての発展・進歩のために根本的な政治的前提と制度的基礎を定め、近代以来衰退の一途をたどってきた中華民族の運命を根本から転換し、持続的な繁栄・富強へ突き進む偉大な飛躍を実現した。
９、最も本質的な特徴
１０、最大の優位性
１１、最高の政治の指導パワー
原文：中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴は中国共産党の指導であり、中国の特色ある社会主義制度の最大の優位性は中国共産党の指導であり、党は最高の政治的指導パワーであると明確にし、新時代の党建設の総要求をうち出し、党建設における政治建設の重要な地位を際立たせている。
解読：一言のうちに３つの「最」が含まれた。中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴は中国共産党の指導である。中国の特色ある社会主義制度の最大の優位性は中国共産党の指導であり、自然と３つ目の「最」が導き出される。中国共産党は中国の最高の政治の指導パワーである。
１２、マルクス主義の中国化における最新の成果
原文：新時代の中国の特色ある社会主義思想は、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を継承し発展させたものであり、マルクス主義の中国化における最新の成果であり…
解読：我々の党が勝利から勝利に向けて絶えず進むことができた根本は、マルクス主義の基本原理と中華伝統的文化の真髄とを融合させ、中国の具体的な実際と結合することを終始堅持したことにある。新時代の中国の特色ある社会主義思想は継承と発展、マルクス主義の中国化における最新の成果であり、中国の未来の前進する方向を明らかにしている。
１３、最も広範な愛国統一戦線
原文：中国の特色ある社会主義の政治発展の道を堅持し、人民代表大会制度、中国共産党の指導する多党合作・政治協商制度、民族区域自治制度、末端の大衆自治制度を堅持し充実させ、最も広範な愛国統一戦線を強固にし発展させ…
解読：我々の愛国統一戦線は最も広範で、そして強固にし、発展させなければならない。これは団結できるすべての人を団結させて、人民が国の主人公となることを保障する。
１４、最も厳格な生態環境保護制度
原文：命を大切に扱うように生態環境を守り、山・川・林・田・湖・原を一体とする系統的な対策を実行し、最も厳格な生態環境保護制度を実施し…
解読：この「最」は我々の党の生態環境に対する高度な重視を示している。この生態環境保護制度は最も厳格でなければならず、容赦があってはならない。我々は「緑色青山（豊かな自然）」も「金山銀山（富）」も必要としている。「金山銀山」よりはむしろ「緑色青山」を選ぶ、「緑色青山」こそが「金山銀山」なのである。
１５、最も鲜明な品格
原文：自己革命を果敢に進め、厳格に党を管理・統治することは、わが党の最も鲜明な品格である。
解読：中国共産党には多くの品格があるが、最も鮮明な品格はただ一つ、それは勇敢な自己革命、厳格な党内統治である。
１６、最も広範
１７、最も確実
１８、最も効果的
原文：わが国の社会主義民主は人民の根本的利益を守る最も広範な、最も確実な、最も効果的な民主である。
解読：３つの「最」が続けて用いられ、中国の社会主義民主の特徴を鮮明且つ生き生きと強調し、さらに中国のすべての権力が人民に属しているという特徴を示した。
１９、最大公約数
２０、最大の同心円
原文：愛国主義・社会主義の旗印を高く掲げ、大団結・大連合というテーマをしっかりととらえ、一致性と多様性の統一を堅持し、最大公約数を探し出し、最大の同心円を描き出す。
解読：統一戦線について２つの「最」が続けて用いられ、党の事業が勝利を収める点で統一戦線が重要な切り札であり、長期的に堅持しなければならないことを強調した。
２１、最も関心
２２、最も身近
２３、最も現実的
原文：民生を保障・改善するには、人民が最も関心をもち、人民にとって最も身近で、最も現実的な利益問題をしっかりと押さえ、できるかぎり力を尽すとともに、力相応の事業を行うようにし、ひとつまたひとつと事業を処理していき、一年また一年と仕事に打ち込んでいくべきである。
解読：民生について多くの「最」が用いられ、ここでは３つの「最」が続けて用いられ、この報告の民生問題に対する特別な関心を示している。人民の良い暮らしへの憧れが我々の奮闘目標である。
２４、最大の民生
原文：就業は最大の民生問題である。
解読：問題を把握するには最も主要な問題を把握しなければならない。就業こそが最大の民生である。このため、報告は就業の質と人民の収入レベルを引き上げることを強調した。
２５、最低生活保障制度
原文：都市・農村社会救済体系を統一させ、最低生活保障制度を充実させる。
解読：報告は弱者層に特別の関心を向け、社会保障体系の建設を強化することを強調した。我々は社会主義国家であり、改革発展の成果をより多くより公平に人民全体にもたらさなければならない。
２６、最も広範な人民の根本的利益
２７、最高基準
原文：党のあらゆる活動は最も広範な人民の根本的利益を最高基準としなければならない。
解読：中国共産党は誠心誠意人民に奉仕する政党である。報告は我々が人民の小さな事を自分の大きな事とみなし、人民が関心を抱く事柄、人民を満足させる事柄から始めて、人民を率いて良い暮らしを常に創造することを堅持することを再度強調した。
２８、最終的に人類自身への損害につながる
原文：人類が自然の法則に従ってこそ、自然の開発・利用で回り道をすることを効果的に防ぐことができる。人類の大自然への破壊が最終的に人類自身への損害につながることは逆らいようもない法則である。
解読：最終的、これは一つの固定的な語彙である。しかしここで語られた人と自然との問題は、エンゲルスの警告をおのずと思い出させる。我々は、我々人間が自然に対して得た勝利のことであまり自惚れないようしよう。この勝利の一つ一つに対して、自然は我々に報復した。
２９、最善の策
３０、最善の制度
原文：事実が立証しているように、「一国二制度」は歴史的懸案であった香港・澳門の問題を解決する最善の策であり、祖国復帰後の香港・澳門の長期的な繁栄・安定を保つ最善の制度でもある。
解読：２つの「最善」を続けて用い、まさに「一国二制度」が偉大な先駆的な取り組みであり、さらに優れたその他の選択はないことを説明している。事実も香港、マカオの祖国復帰以来、「一国二制度」の実践が公に認められる成功を収めていることを証明している。
３１、後発発展途上国
原文：発展途上国、特に後発発展途上国に対する援助を増やし、南北格差の縮小を促進する。
解読：後発発展途上国は固有名詞である。しかしこの言葉は、中国の大国の責任を説明し、中国共産党が中国の人民の幸福を目指す政党であり、人類の進歩という事業のために奮闘する政党でもあることを説明している。中国共産党は終始、人類のために新たなより大きな貢献をすることを自己の使命としている。
３２、最も憎む
３３、最大な脅威
原文：腐敗現象は人民大衆が最も憎むものであり、腐敗はわが党が直面している最大な脅威である。
解読：これは第１９回党大会報告のうち、最後に出てきた２つの「最」で、反腐敗闘争の複雑さをはっきりと指摘した。このため報告は、反腐敗の道における永遠の粘り強さと執着をもって、「標本兼治（表面に表れた事象と根本的原因のどちらも同時に直すこと）」を深化させ、清廉公正な幹部、清廉な政府、明朗な政治を保証してのみ、歴史的な周期率を飛び越え、党と国家の長期的な社会安定を確保できることを強調した。
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