中国国務院参事、北京大学新構造経済学研究センター主任、北京大学国家発展研究院(NSD)の名誉院長である林毅夫氏
新華網北京8月15日 「1950-60年代から現在まで、アフリカ諸国は『低所得のわな』と『中所得のわな』に悩まされ、発展できずにいる。」中国国務院参事、北京大学新構造経済学研究センター主任、北京大学国家発展研究院(NSD)の名誉院長である林毅夫氏は、アフリカ諸国は「貧困のわな」から抜け出し、飛躍的な発展を遂げるため、改革開放に成功した中国の経験を参考にして、中国とアフリカの生産能力協力を推進することが可能だと指摘する。
生産能力協力がアフリカの飛躍的発展の新たなチャンスとなる可能性も
林氏は、「アフリカと中国の生産能力協力の推進は、アフリカ諸国が貧困のわなから抜け出し、飛躍的な発展を遂げるチャンスだ。」と指摘する。
林氏は、中国の労働集約型の加工・輸出産業は、加工工場をアフリカなどの賃金水準が低い国または地域に移転することが可能だ。このような措置も地元の経済発展をけん引できるだろうとみなしている。
アフリカ諸国の発展は改革開放に成功した中国の経験を参考にできる
林氏は、エチオピアなどのアフリカ諸国は、改革開放に成功した中国の経験を参考にすることで、発展に関する問題を解決できると考えている。
改革開放以前、中国の80%の労働力は農村にあり、中国はその後労働集約型の加工製造業を発展させ、農村の労働力を製造業へ大量に導入させた。
林氏は「交通設備やビジネス環境が整っていないなら工業パークを建設する。海外バイヤーに自信が持てないなら企業を誘致し外資を導入するべきです。」と述べ、こうした中国の経験を参考にすることで、アフリカ諸国は長期にわたる貧困の状況を改め、雇用と発展の問題を解決できるだろうとの見方を示した。林氏は更に「貧困のわなから脱却できた国々は、そのおおよそ全てが労働力集約型の加工産業を移行させるチャンスをつかみ、産業の構造転換を実現させてから、中所得国や高所得国になっています。」と述べている。
(新華社より)
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