液体金属が立ち上がる 映画のシーンが現実に
中国科学院理化技術研究所研究員、清華大学教授の劉静氏は「柔軟ロボットはロボット分野で最も挑戦的な最終目標だ。液体金属は近年、この柔軟ロボットの視野を広げている」と指摘した。
劉氏のチームは世界最先端のガリウム インジウム合金を研究している。金属は融点が高く、通常は水銀を除く金属の多くが、通常の環境で固体状を呈する。上述した合金は室温でも液状を維持し、かつ不思議な特性をもつ。劉氏の最大の目標は、この液体金属を立たせることだ。「私たちの液体金属の力はまだ弱いが、10倍、さらには20倍の力を持たせるにはどうするべきか?」
劉氏は液体金属に固体金属を混ぜることを試みている。これは人類の骨格のようなもので、液体金属は自分を支える力を手にする。また劉氏は柔軟材料により液体金属をパッケージングしようとしている。これは液体金属に皮膚を貼るようなものだ。劉氏のチームはこの目標に向かい、2016年に液体金属の一連の成果を手にした。柔軟液体金属はリズミカルに振動 跳躍し、電場でさまざまな複雑な動きをすることができる。
劉氏は「2017年の目標は、液体金属を組み立て、立たせることだ。SF映画の変形可能な液体金属ロボットのようなもので、これは完全に可能だ」と述べた。