超話題作のアニメーション映画「君の名は。」が、中国で2日から公開。最新統計によると、既に2つの記録を塗り替えたという。まずは、日付が変わると同時に上映され、興行収入が224万元(約3700万円)に達し、日付変更と同時に公開された今年の2D映画の記録を塗り替えた。海外のアニメーション映画としても歴代2位の記録だ。また、週末となる3日と4日の予約チケットの販売額は5500万元(約9億円)に達し、同数字も今年の2D映画のトップだ。そのほか、人気映画サイト・猫眼電影のオープニング評価も9.8ポイントと、史上最高となっている。このように同映画は出だし絶好調で、加えて期待が非常に高いことを考えると、公開から1週間での興行収入も記録を塗り替える見込みが高まっている。新華網が報じた。
日付変更と同時の公開にファン殺到
2日午前0時、多くの映画館の入り口は、同映画の封切りを首を長くして待つファンでにぎわっていた。上映終了後、真夜中にもかかわらず、多くの人が、「映画を見終わった後もまだ余韻に浸っていて、眠れない」と声を揃えた。また、同映画を観て感動した人は、「もうちょっと早くにこの映画を見ていたら、今のような心残りはなかったかもしれない。みんなには、今を大切にし、心残りを作らないようにしてほしい。運命の人がどこにいようと必ず見つけて会いに行く」とSNSに書き込んでいる。また、「僕は37歳の男。でも、『君の名は。』を見て、映画館で泣いてしまった……」という声もあるように、目頭を熱くしたという人も多かった。
同作品は、日本のほか、台湾地区や香港地区で公開され、さまざまな記録を次々に塗り替えた。盛り上がりと口コミからして、中国大陸部の興行収入も引き続き「奇跡的」な記録になると見込まれている。
2日、同映画の主題歌「前前前世」とエンディング曲「なんでもないや」の歌詞が書かれたポスターも公開された。同2曲はいずれも人気ロックバンド・RADWIMPSが製作した。新海誠監督は、「107分間、飽きずに見てもらうために、RADWIMPSのリズム感の力を借りて、明快でさわやかな作品にしたかった。作品と音楽を完全に融合させるために、それぞれ相手のベースを尊重しながら脚本や音楽を、1年半かけて調整した」と説明している。RADWIMPSは、同作品のために主題歌4曲と劇伴22曲を製作し、好評を博している。その全曲を収録したアルバム「君の名は。」は、8月24日に発売され、売り上げを着実に伸ばし、TSUTAYAのCDアルバム総合(全ジャンル)販売ランキングで、2週間連続1位を獲得したほか、オリコン週間アルバムランキングで1位に、8月度と9月度、2ヶ月連続で月間アルバムランキング1位にランクインした。