中国物流情報センターの陳中涛・シニアエコノミストは、「足元の経済情勢は概ね安定しているが、こうした動きをさらに固める必要がある」と指摘した。「製造業PMIは3カ月連続で50を下回り、いまはこう着状態にある。指数の動きをみると、市場需要が全体的に安定していることが分かる。ただ、企業のなかでは依然として受注の不足感が残っている。特に小企業の経営は顕著な改善が見られていない。今年も残る2カ月となるなか、来年の安定した経済成長の基盤を築くためにも、さらなる経済の安定成長に向けた政策の実施が求められている」。
非製造業PMIでは、新規受注指数は2カ月連続で上昇。10月は上昇幅がさらに拡大し、51.2に達している。需要にけん引され、中間投入価格指数と料金指数はそろって回復。事業活動予想指数は2カ月連続で60を上回り、今年の最高水準を更新。先行きに対し、企業は概ね楽観的な見通しを示している。交通・運輸、飲食、ホテル、旅行といった休日消費関連業界は好調に推移し、市場需要を押し上げている。不動産業は安定。ビジネス活動指数は4カ月連続で47以上の水準を維持し、新規受注指数も小幅ながら改善している。
中国物流購買連合会の蔡進・副会長は、「経済成長の安定を図るためには、消費の安定がカギを握る」と指摘している。「消費のレベルアップを通じ、休日消費や、旅行・観光、情報、住宅関連の消費の寄与度を引き上げ、これが経済成長を下支えしている。今後も所得分配制度や、社会保障制度の改革を推進し、消費のけん引力を高める必要がある」と語った。
(チャイナネット)
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