習近平主席がパキスタンのシャリフ首相と会談、双方は中国・パキスタン関係を全天候型戦略的パートナーシップに格上げすることを決定
中国の習近平国家主席は20日、イスラマバードでパキスタンのシャリフ首相と会談を行った。双方は中国・パキスタン関係を全天候型の戦略的パートナーシップに格上げし、中国・パキスタンの運命共同体の内包を絶えず充実させ、中国・パキスタンの世々代々にわたる友好のために尽力することで合意した。
習近平主席は次のように指摘した。中国・パキスタンは一貫して相互に信頼し、相互に理解し、相互に支持する全天候型の友好国だ。両国の指導者層は緊密な交流を維持し、各分野の協力は全面的に深く発展し、国際及び地域事務において、密接な疎通と協力を保ってきた。
習近平主席は次のように強調した。中国側はパキスタンとの関係発展を高く重視し、中国・パキスタン関係を終始、中国外交の優先的な方向として位置付けてきた。習近平主席は中国・パキスタン関係の発展について、次の5項目を提言した。
第一、ハイレベル交流を維持し、両国関係の方向を把握し、両国関係の発展を導き、両国政府、立法機関、政党、軍隊がそれぞれの分野で交流を展開することを奨励する。
第二、中国・パキスタン経済回廊建設を中心に、グワダル港、交通インフラ、エネルギー、産業提携の重点に据え、「1+4」提携の構図を形成し、協力とウィンウィン及び共同発展を実現する。
第三、中国・パキスタンの安全保障方面の協力を強化する。
第四、2015年の中国・パキスタン友好交流年活動を共同で上手く主催し、文化、教育、地方、青年、シンクタンク、メディアなどの分野の交流を促進する。
第五、国連、上海協力機構(SCO)などの機関を十分に利用し、国連の改革、気候変動、食糧及びエネルギーの安全性などの重大な国際及び地域問題に関して政策による協調と戦略的連携を強化する。
シャリフ首相は次のように述べた。パキスタンと中国の友誼はパキスタンの外交政策の礎石であり、パキスタンの人民は中国人民との兄弟のような友情を大切にしている。パキスタン側はパキスタンの主権と安全保障に関連する問題における中国側の貴重な支持に感謝し、両国が世界及び地域問題において良好な協力を維持していることに満足している。パキスタンは中国との経済貿易方面の協力を強化することで、両国の貿易水準を再び新しい段階に引き上げることを願う。パキスタン・中国経済回廊は、両国が協力する象徴的なプロジェクトで、当地域の平和と繁栄の促進に重大な意義を持つ。パキスタンは中国側と緊密に協調し、パキスタンに在住する中国人の安全を保障するために最大限に努力することを望む。パキスタン側は中国側の「一帯一路」建設の提案を支持し、アジアインフラ投資銀行の設立に積極的に参与する。
会談後、双方が『中華人民共和国とパキスタン・イスラム共和国の全天候型戦略的パートナーシップの確立に関する共同声明』に調印し、それを発表し、また50項目余りの二国間協力文書の調印に立ち会った。内容は交通インフラ、エネルギー、農業、貿易、金融、衛生、地方、メディア、海洋科学、教育などの分野に及んだ。
両国指導者はまた、共同記者会見を開いた。習近平主席は次のように指摘した。私の今回の訪問の主な目的は、伝統的な友好を強固にし、実務的な協力を深化させ、今後5年から10年にかけて中国・パキスタン協力の戦略的枠組みを構築することだ。中国は一貫して中国・パキスタン関係を中国外交の優先的な方向に位置付け、パキスタンと緊密に協力し、中国・パキスタンの協力を通じて両国の人民により多くの福祉を提供し、中国・パキスタンの伝統的な友誼を世々代々にわたり受け継ぐことを希望する。
シャリフ首相は次のように表明した。習主席の今回の訪問は、パキスタン・中国関係史上における一里塚となる。国際情勢がいかに変化しようとも、両国は始終、相互に尊重し、相互に支持する。両国が共同で建設するパキスタン・中国経済回廊は、平和と繁栄の象徴であり、当地域に幸福をもたらす。パキスタンは中国側の安全を自国の安全とみなしている。双方は国連などの国際と地域の組織での協力を強化する。パキスタンはパキスタンが上海協力機構の正式な加盟国になるために中国が支援したことに感謝する。(翻訳・編集/新華網日本語)