財経観察:中国の米国債保有高が連続的に減少しているのは何故か 

Jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-04-20 14:07:22 | 編集: 呉寒氷
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 【新華社ワシントン4月20日】米国財務省の最新データで、中国の米国債保有高は6カ月連続で減少しているが、日本は金融危機後に再び米国の最大債権国となったことが示された。アナリストは、ドルが勢いを増す中で、中国の米国債保有高が月を追うごとに減少する傾向は、中国が為替レート市場化の形成メカニズムの完備、外貨準備の多元化運用を推進する方向と一致していると分析する。

 中国国家外貨管理局の第1四半期の新聞発表会で、同局の高官は、過去一年余りに中央銀行は習慣化された市場への干渉を次第に停止し、市場は人民元為替レートの形成においてより大きな役割を発揮していると明確に表明した。

 また、中国は一貫して外貨準備多元化とその運用の推進に注力してきた。中国政府は昨年12月、外貨準備多元化とその運用の推進を提起し、政策性銀行などの金融機関の役割を果たし、社会資本の参与を呼びかけ、債権、基金などの形式を採用し、「海外進出する」企業に向けて長期的な外貨建て資金の援助を提供すると提起した。「外貨準備運用チャネルの拡大」は、まさに今年の中国政府活動報告の「海外進出戦略の早急な実施」の部分に記述されている。

 ピーターソン国際経済研究所の研究で、中国は近年、外貨準備中のドル以外の資産の割合を増加させただけでなく、ドル資産の割合を多元化する方向で調整も行っていることが確認された。このうち、米国の長期国債が占める割合は2010年から徐々に減少しているが、ドル建て証券の割合は増加している。

 今年の第1四半期終盤に、中国の外貨準備高は3兆7,300億ドル、9カ月連続で減少している。

 中国は2014年に実質対外投資規模が外資利用規模を超え、純資本輸出国となっている。データによると、ドルで算出すると、2014年は中国の非金融類の対外直接投資額が累計1,028億9千万ドルに上り、昨年同期比で14.1%増加している。

 ピーターソン国際経済研究所のカーター・トラッドマン研究員は、中国政府は今年、外貨の市場化改革を継続的に推進し、資本勘定をより一層自由化し、民間資本の対外投資チャネルを拡大することによって、多元化投資を促進し、外貨準備運営のリスクを軽減すると予測している。

(新華網日本語)

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