「富国」の加盟は「両刃の剣」:融資コスト削減 運営レベルが試される
英国、ドイツ、フランス、イタリアなどの先進国がアジアインフラ投資銀行への加盟を相次いで宣言し、これに付随して生じる現実的な課題は、先進国はアジアインフラ投資銀行に何をもたらすのかということだ。
姚枝仲副所長は、次のように説明した「これらの富国の加盟は、アジアインフラ投資銀行の信用格付けの引き上げとコスト削減にプラスになる。」西側の大国の信用格付けは高く、AAA級も多いことから、先進国の加盟によって、アジアインフラ投資銀行の信用レベルが向上し、融資コストが低減する。
加盟国が増えると、公平性と効率にいかにして配慮し、透明性をいかにして確保するかという点がアジアインフラ投資銀行が必ず解決すべき課題になる。国家間の利益配分などが原因で生じる矛盾を回避するには、融資資金の配分で透明性と公正性を実現することが求められる。
中国の持分:大国として居座るのではなく、利益を共有する
アジアインフラ投資銀行の多くの懸念において、一つの懸念はすでに答案がある。即ち、昨年10月に調印したアジアインフラ投資銀行開設準備覚書きに照らして、アジアインフラ投資銀行本部を北京に設置することだ。一方で、持分の配分で中国が「一票否決」の決定権を行使するかどうかに、依然として注目が集まっている。
政府関係筋は、次のように明確化している。アジアインフラ投資銀行の持分の配分は、GDPを基盤に、このうちアジアの加盟国の持分の割合は70%から75%になる可能性が高い。アジア以外の国に対しては、残りの25%から30%の持分を配分する。これは、中国がアジアインフラ投資銀行の最大株主になることがほぼ確定されたことを意味する。当然ながら、加盟国の数量の増加に伴い、各国の持分割合は縮小し、中国も例外ではない。
「中国は最大株主として、アジアインフラ投資銀行に必要な資金を提供する。最大株主の地位は特権ではなく、責任であり、役割の担当だ。」アジアインフラ投資銀行の多国間臨時秘書処の金立群秘書長のこの談話は、中国は責任ある大国として、国際的に共通する準則を遵守し、大国として居座るのではなく、平等に対応し、協議を通じて解決することを事実上、世界に表明した。