【新華社北京3月20日】日本・前衆議院議長の河野洋平氏は17日、安倍晋三首相が第二次世界大戦終結70周年のために「安倍談話」を積極的に準備しているが、「村山談話」の歴史認識を受け継ぎ、国内の民衆や外部の不安および懸念を打ち消すべきだと述べた。
安倍内閣は昨年国内の強い反対を顧みず、憲法改正のプロセスを避け、憲法解釈改定の方式で集団的自衛権を解禁することにより、武器輸出を解禁した。
「安倍首相は『積極的平和主義』を提起していますが、それは何を意味するんでしょうか?」河野氏はロイター通信の特別取材に応じた際、「簡単に言えば、これは軽率な思考方式で、武力を用いれば平和を創造できるとみなしている。私はこれに対し深い懸念を感じており、日本の民衆も同様にそう感じているでしょう。」と語った。
1995年、すなわち日本の無条件降伏50周年の際、当時首相を務めた村山富市氏が談話を発表し、日本の植民地支配実行と侵略の発動を認め、また謝罪と反省を行った。この立場は安倍首相までの歴代日本政府が引き継いできた。安倍首相は今年1月に、今年の「8・15」日本の無条件降伏70周年の際に「未来に向けた」「安倍談話」を発表すると宣言したが、「植民地統治」、「侵略」、「謝罪」といった肝心な文言を手を加えずそのまま用いることはなく、新たにつくり直すつもりだと表明したことは、戦後の歴史や日本の未来の発展に対する思考を体現している。
河野氏は、安倍首相が「歴代内閣の立場とは異なる」シグナルを放出すれば、日韓、日中関係はさらに損なわれ、同時に、米国側も恐らく喜ばないものと考えている。
今年78歳の河野氏は次のように語っている。「彼はなぜ文言を変える必要があるんでしょうか?それこそが民衆がなぜ懸念を抱くかの原因です」、「安倍首相はあれらの懸念を解消する必要があり、その最も簡単な方式とはつまり『村山談話』の立場の不変を維持することです。」
河野氏は彼自身が日本が戦争権行使を禁止する憲法第九条の改正とは「正反対」だと述べている。
河野氏は「日本が70年前に全く新しいスタートを切ったことは、悲惨な戦争に対し深く悔いるという基礎の上で築かれたのです。」と言った。彼はまた「今、日本の民衆は私たちが過去の道に戻るのではないかと深く懸念を感じているのです。」と語った。
(新華網日本語)
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