しかし、軍国主義思想、右翼派言論が日本国内に氾濫しているのは何故だろうか。さらには『産経新聞』のように日本国内での影響力が強い右翼派メディアが歴史を公然と否認し、「南京大虐殺はなかった」との間違った言論を発しているのは何故なのか。确かに深く考えさせられる。
日本の一部の右翼派メディアが積極的に太鼓持ちとなっているのは、安倍政権の右翼化傾向に直接的に関係し、安倍内閣が奨励し、容認し、放任する結果である。日本の右翼思想の氾濫は、日本国内外の大環境と関連性があり、日本に現在、右翼勢力を抑え込み、制約する強大なエネルギーが存在しないこととも関係している。さらには、日本の良識あるメディアが右翼の「一部を捉え、全面的に否認する」態度によって、20年前の慰安婦に関する調査報告書に対し公に謝罪することを迫られた。それによって、より多くのメディアが日本の右翼「物事を全面的に捉えることなく、一部を攻撃する」という卑劣な手段を恐れ、真実の歴史を掲載する勇気をますます失い、日本の民衆の目に触れるものは『産経新聞』のような反論する価値もない見苦しい虚言しかなかった。
事実の歪曲は容認できず、歴史を忘却してはいけない。中国抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利70周年の節目に、国連は、第二次世界大戦が引き起こした深く重い苦難を振り返るために特別会議を開く決議案を採択し、世界が反ファシズム戦争の歴史的教訓を深く心に刻む。第二次世界大戦敗戦国のドイツのメルケル首相さえもこのほど訪日し、日本は歴史を正視すべきだと再三呼びかけた。これに対し安倍首相及びその政府は、まるで耳が不自由であるかのように装い、反応を示さず、再び良識を失った。
これを受けて、我々は日本の安倍内閣が歴史認識問題と正しく向き合うことは短期的に難しいと考える。この複雑化、深刻化、長期化する歴史認識問題に対し、我々は長期的な取り組み、長期的な闘争に向けた思想的な準備を適切に行う必要がある。ただし、いずれにしても、虚言は真理になる可能性はなく、正義は最終的に悪に勝つのだ。
(作者 湯重南中国社会科学院世界史所研究員・博士課程指導教官・中国日本史学会名誉会長)
(新華網日本語)
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