劉金高教授が研究のためにカナダから採取した岩石サンプル。(北京=新華社配信)
【新華社北京10月2日】ダイヤモンドの探査、研究は従来、始生代(25億年以上前)の岩石圏マントルを対象としていたが、中国地質大学(北京)の劉金高(りゅう・きんこう)教授の最新の研究により、始生代の岩石圏マントルだけがダイヤモンドの起源ではないことが明らかになった。この研究成果は国際地球化学会の学術誌「Geochimica et Cosmochimica Acta」に掲載された。
劉氏は「始生代の岩石圏マントルは厚く、欠損が大きく、地温勾配が低いなどの特徴を持ち、その底部はダイヤモンドの生成と長期保存に適している。しかし、始生代の岩石圏の周囲にある陸塊がダイヤモンド探査の必要性を備えているかどうか、これまで地質学界ではっきり分からなかった」と話した。
劉氏はこの問題について、カナダ・スレーブ地域の始生代岩石圏北部に位置するパリー半島とセントラル・ビクトリア島からダイヤモンドを含む岩石サンプルを採取して詳細な研究を行い、このダイヤモンドを含む岩石圏マントルが古原生代(約20億年前)に形成されたもので、始生代のものでないことを発見した。
劉氏は「この研究で、始生代の岩石圏周辺にある古原生代の岩石圏にもダイヤモンドを生成する性質があり、ダイヤモンドの形成は始生代の岩石圏に特有な現象ではないことが分かった。これはダイヤモンド探査の将来性にとって重要な意義を有する」と述べた。
宝飾品のダイヤの元となるダイヤモンドは、炭素で構成される鉱物で、自然界に存在する最も硬い物質でもある。主にアフリカ南部、カナダ、オーストラリア、ロシアなどに分布し、中国の山東省蒙陰(もういん)県、遼寧省瓦房店(がぼうてん)市などにも埋蔵されている。(記者/馬岩)
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